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	<title>藤崎浩太郎 &#187; アムステルダム</title>
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	<description>横浜をもっと元気に！横浜の魅力を世界に！　横浜市会議員（青葉区）藤崎浩太郎公式ホームページ</description>
	<lastBuildDate>Fri, 08 May 2026 09:50:29 +0000</lastBuildDate>
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		<title>世界に3,900か所以上！アムステルダムの「修理する」リペアカフェ。</title>
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		<pubDate>Fri, 08 May 2026 09:49:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[藤崎浩太郎]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[活動報告]]></category>
		<category><![CDATA[CircularEconomy]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム市]]></category>
		<category><![CDATA[オランダ]]></category>
		<category><![CDATA[サーキュラーエコノミー]]></category>
		<category><![CDATA[リペアカフェ]]></category>
		<category><![CDATA[修理]]></category>

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		<description><![CDATA[要約 R10sにおいても「修理」はサーキュラーエコノミーの重要な要素です。オランダ発祥のリペアカフェはボランティアによって運営されています。重要な点は、スタッフとゲストが一緒に修理を行う点と、修理する場が近くにある点で、 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_164254-e1778233664161.jpg" rel="lightbox[6615]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_164254-e1778233664161-1024x576.jpg" alt="リペアカフェ" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6625" /></a></p>
<h4>要約</h4>
<p>R10sにおいても「修理」はサーキュラーエコノミーの重要な要素です。オランダ発祥のリペアカフェはボランティアによって運営されています。重要な点は、スタッフとゲストが一緒に修理を行う点と、修理する場が近くにある点で、使い捨てではなく長く使うという発想・行動に転換できるとともに、自分自身でも直せるスキルを身につけることができます。お茶をし、会話をしながら作業が行われるので、地域コミュニティの形成にも一役買っています。</p>
<p style="background-color:#f0f8ff;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>見出し</strong><br />
　<a href="#1">導入</a><br />
　<a href="#2">ボランティアで運営され修理を行う場</a><br />
　<a href="#3">スタッフとゲストが共同で修理をする</a><br />
　<a href="#4">質疑</a><br />
　<a href="#5">所感</a></p>
<div id="1">
<h4>導入</h4>
</div>
<p>4月6日、アムステルダム市での視察2日目最後の訪問先は「リペアカフェ」です。名前の通り「修理」を行う場です。オランダ発祥で、オランダ国内に500か所以上あるとされ、リペアカフェ国際財団のwebサイトによれば本論を執筆している段階において、全世界に3,900か所以上展開されています。10Rsの指標ではRepairはR4に該当し、サーキュラーエコノミーの範囲に含まれます。</p>
<div id="2">
<h4>ボランティアで運営され修理を行う場</h4>
</div>
<p>私たちが訪問したリペアカフェ「リペア・カフェ・デ・スヒンケル」は、その当日がオープン初日でした。立ち上げたフランス・ファン・エンゲランドさんは近所に暮らす住民で、この近辺にリペアカフェがなかったため立ち上げることにしたそうです。「カフェ」と言っても、スターバックスやドトールといったような常設で営業をしているカフェではなく、各会場で開催頻度は異なり、お邪魔した会場は月に2回の開催となっていました。会場のある建物はNGOの管理する建物で、部屋を借りてリペアカフェが開催されています。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/c5a4b91904bfa574e53967cfe9b97132.jpg" rel="lightbox[6615]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/c5a4b91904bfa574e53967cfe9b97132-1024x576.jpg" alt="リペアカフェ" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6622" /></a></p>
<p>カフェには受付担当の方がいらっしゃって、エンゲランドさんによると必ず必要な存在とされていました。来場者の名前や修理してほしいものを登録してもらい、最適な修理をする人につなげていく役割である同時に、会場全体の雰囲気を作っていくような役割が期待されているようでした。会場にいらっしゃるスタッフは主に修理をする人で、作業中は会場を見渡すことができません。受付の方は全体を見渡せる唯一のスタッフであり、声をかけたりすることができます。</p>
<p>修理スタッフは皆さんボランティアであり、アマチュアの方々です。仕事を引退してから関わっている方が多いようで、職歴も様々ということでした。修理費用はかかりませんし、その代わり必ず修理できるとも限りません。ビジネスではありませんので、ゲストはボランティアスタッフと同席しなければいけませんし、修理対象を預けっぱなしということもできません。修理スタッフとともに分解や原因の特定、修理を一緒に行っていく参加型の手法が取られています。</p>
<div id="3">
<h4>スタッフとゲストが共同で修理をする</h4>
</div>
<p>この共同での修理が重要なポイントです。EUでは「修理する権利」指令が2024年に発効し、各国の法整備が求められているように、サステナブルな製造、消費への転換が進められています。使い捨てに慣れ、それが当然だと思っていれば、修理できるという発想にも至りませんが、生活圏にリペアカフェがあれば修理の機会を得られ、共に修理することで修理する手法を身につけることもできます。また、修理がどれだけ大変なのかを目にすることで、修理しやすい製品を買うことがいかに大事なのかを意識付けすることにもつながっています。修理にあたっては持ち主に対して、持ち込まれた物が「なぜ壊れたのか」、「どういう状態なのか」などの問診がまず行われます。これは、どこか道で拾ってきたものをあたかも自分で使っていたものかのように持参する人もいるため、そういう行為を防ぐために必要なプロセスです。また問診を通じてコミュニケーションを行うことが大事にされています。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_161801-e1778233032298.jpg" rel="lightbox[6615]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_161801-e1778233032298-1024x576.jpg" alt="リペアカフェ" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6621" /></a></p>
<p>主な修理対象はドライヤーやヒーターなどの小型家電や衣類、木製品や玩具等で、スマートフォンやPCは原則対象外とされています。コーヒーメーカーや掃除機、照明などの家電の持ち込みが多いそうです。機器の内部を単に掃除するだけで直ることもあれば、スイッチや部品の交換をする場合もあり、部品が届くまではゲストが一度修理対象を持ち帰ることになり、預けっぱなしはできません。また保険を市がかけていて万が一の場合は保険で保障されますが、適用されるのはリペアカフェ開催中の会場内での事象に限定されるので、スタッフが持ち帰って家で作業するということも、責任が取れなくなるので行われていません。プロでもなくボランティアのスタッフかつ無償なので、修理できないこともあり、全体の4分の1くらいは修理できないというのが体感とのことでした。</p>
<p>運営経費に対しては、市からの立ち上げに関する初期費用の補助金、会場費の補助金が出されています。補助金だけでは賄えず、来場者からの任意の寄付金によって、賃料や備品購入、飲料・菓子の購入が行われています。修理の部品購入については「iFixit」というwebサイトがあり、リペアカフェはこのサイトから割引価格で購入することができるようになっています。ボランティアスタッフが修理できるのは、iFixitやYouTubeなどwebから修理マニュアル、動画を見て参照できるからです。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/9c786e39eabcc13965cd389dfcb88f35.jpg" rel="lightbox[6615]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/9c786e39eabcc13965cd389dfcb88f35-1024x768.jpg" alt="リペアカフェ" width="1024" height="768" class="alignnone size-large wp-image-6618" /></a></p>
<p>オープン初日の会場ですが、修理スタッフが何名もいらっしゃいました。この方々は別のリペアカフェでボランティアをしている方々で、この日は応援できてくれているという状況でした。この会場のボランティアスタッフは、これから地域内で探していくという段階でした。ボランティアの方に来てもらうために必要不可欠なのが、コーヒー、紅茶とお菓子です。リペアカフェには修理目的でない方も参加して、お茶をしながら会話を楽しむだけの過ごし方も可能です。リペアカフェが「カフェ」とされているのは、コミュニケーションを生み出し、コミュニティを醸成する機能、人のつながりが生まれる場ということが意識され、ただ修理するのではなく、会話も楽しみ、知り合っていくことに重要性があることを示しているようでした。</p>
<div id="4">
<h4>質疑</h4>
</div>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：なぜボランティアスタッフになったのですか。<br />
<strong>回答</strong>：修理をすることが好きでした。特に自分のためではなく、他の人のために修理することが好きだったからです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：仕事をリタイアされた方が多いのですか。<br />
<strong>回答</strong>：若者の参加も促しているが、高齢男性が多いです。それも問題です。そもそも、リペアカフェの会場になるのは公民館のようなところが多く若者が利用する場所ではないため、若者にあまり知られていません。図書館のような若者が来る場所でリペアカフェを開催できるといいと考えています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：映画「リペアカフェ」」を拝見しました。長い年月大事した、思い出あるものが映画では取り上げられていて、リペアカフェは単純に物を直すだけでなく、その人の思い出を大切にする場所なのではないかと感じました。<br />
<strong>回答</strong>：そうです。そして、ここへ来ることが楽しいという人も居ますし、どんなに古い物でも直してくれるという期待もありますし、1960年代のアイロンを修理できたりすることはボランティアスタッフにとってもやりがいがあります。消費者の考えも変わってきていて、新しいものを買えばいいやという考えから、なぜ新しいものを買わなくてはいけないのか、修理して長く使えばいいのではないかと考える人が増えてきています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：ここで直せない場合は、他のリペアカフェを紹介するようなこともあるのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：そういうこともたまにありますが、大抵はこれは修理できないものだと正直に伝えるか、部品があれば直せることを伝えます。</p>
<div id="5">
<h4>所感</h4>
</div>
<p>サーキュラーエコノミーにおいて重要な「R4修理」を行うにも、個人個人が修理をするという発想への転換も必要ですし、修理をできる環境も必要ですし、修理しやすい製品が購入できることも重要です。リペアカフェは、単なる修理ではなく、修理を通じた意識変化やコミュニティの醸成を行っていて、複合的な役割を果たしながらもボランティアスタッフにもやりがいがあり、様々な人達が集まる場作りにもなっていました。どれか1つだけ進めてもうまく行かないのではないかと考えられる状況で、EU、国、市、地域が一体となってサーキュラーエコノミーの推進を行っている取組で、持続可能な社会を作ろうという方向性に向かってどの様に推進されているのか、いかに本気で取り組まれているのかがよく分かる場でした。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/7b6c72395b5314c4a902c4421051f1bf.jpg" rel="lightbox[6615]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/7b6c72395b5314c4a902c4421051f1bf-1024x768.jpg" alt="リペアカフェ" width="1024" height="768" class="alignnone size-large wp-image-6617" /></a></p>
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		<item>
		<title>アムステルダムのボトムアップ型都市形成 。市民の声でまちを活かす。</title>
		<link>https://www.fujisakikotaro.jp/blog/activity/entry6603.html</link>
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		<pubDate>Fri, 08 May 2026 09:15:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[藤崎浩太郎]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[活動報告]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム市]]></category>
		<category><![CDATA[サーキュラーエコノミー]]></category>
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		<category><![CDATA[運河]]></category>

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		<description><![CDATA[要約 アムステルダム市のまちづくりの特徴の1つとして、市民の意見によるボトムアップ型でプロジェクトが実行される点を挙げられます。海軍施設の跡地利用、要塞のレストラン化など、市民の提案に基づいて動き始めた事例があります。「 [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_125314.jpg" rel="lightbox[6603]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_125314-1024x576.jpg" alt="根津幸子さん" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6611" /></a></p>
<h4>要約</h4>
<p>アムステルダム市のまちづくりの特徴の1つとして、市民の意見によるボトムアップ型でプロジェクトが実行される点を挙げられます。海軍施設の跡地利用、要塞のレストラン化など、市民の提案に基づいて動き始めた事例があります。「ローカルプロフェッショナル」という市民を応援する仕組みがあったり、市民が公共空間を活用するための余白のような関わり方を行政が行っているという点も重要です。また、たくさんの運河があるアムステルダムにおいても、以前は運河は汚れ、街は運河を背にしていたものが、きれいになった近年は建築も運河を向き、市民も川を非常に大切にする都市になっています。</p>
<p style="background-color:#f0f8ff;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>見出し</strong><br />
　<a href="#1">導入</a><br />
　<a href="#2">運河が生活とともにある街</a><br />
　<a href="#3">川に背を向ける時代から、川に向き合う時代へ</a><br />
　<a href="#4">海軍跡地の再開発プロセス</a><br />
　<a href="#5">サーキュラーエコノミーとまちづくり</a><br />
　<a href="#6">市民が街を使う余白を残す行政</a><br />
　<a href="#7">民と行政と街のボトムアップな関わり</a><br />
　<a href="#8">所感</a></p>
<div id="1">
<h4>導入</h4>
</div>
<p>4月6日、アムステルダム市視察2日目の午後は、アムステルダム在住の日本人建築家、根津幸子さんの事務所にお邪魔しました。根津さんは『アムステルダム　ボトムアップの実験都市』というご著書を2025年7月に出版されていて、アムステルダムの都市開発の歴史、その歴史が育んだ気質や特徴、そしてサステナブルな開発とサーキュラーエコノミーの実践などについてご紹介されています。</p>
<div id="2">
<h4>運河が生活とともにある街</h4>
</div>
<p>オランダは国土が小さく、国土の形成においては、堤防をつくり干拓地をつくり、水をコントロールしてきた歴史があります。近隣のドイツ、フランス、海を挟んだイギリスという大国に囲まれているような環境にあります。小さな国であることで、意思決定に関するレイヤーも少ないせいか、スピーディーな決定や、実験的な取り組み、他の国がやらない先進的な取り組みを実施できるという「実験都市」としての特徴が醸成されてきたのではないかといいます。</p>
<p>水辺と都市に関する特徴として最初に示されたのは、「キングスデー」の日に運河に市民が船を出して楽しんでいる様子です。キングスデーは国王の誕生日をお祝いする、オランダで最も盛大な祝日です。運河一面、川面が見えないほどに、オレンジ色の帽子や服やアクセサリーを身に着けてボートに乗った人たちで一杯になっています。アムステルダム市内にはたくさんの運河があります。国土形成における必要性から都市計画によって形成された運河であり、「アムステルダムのシンゲル運河の内側にある17世紀の環状運河地域」は世界遺産に選出されています。運河にはボートハウスが並んでいたり、休日にはボートで食事を楽しんだりと、オランダには運河を使い倒すようなところがあるそうです。冬の12月から1月には「ライトフェスティバル」が運河を使って行われていて、様々な作品が展開されています。作品は販売されていて、買うことができ、虎ノ門ヒルズで展示されたこともあるそうです。寒さが続くと川面が凍ることがあり、そうなるとスケートをするために人々が川に降りてくるそうです。夏には川沿いで服を脱いで日光浴をしたり、川に入って泳ぐ人もいて、いずれも自己責任、自己判断で行われています。</p>
<div id="3">
<h4>川に背を向ける時代から、川に向き合う時代へ</h4>
</div>
<p>アムステルダムでは無料のフェリーが運行されていて、人も自転車も一緒に乗れて、日頃の交通手段として活用されています。アムステルダム中央駅に接続する形でも船着き場があります。中央駅の地下には4,000台の駐輪場が設けられています。駅の反対側、市内側には、水辺の下に駐輪場が設けられていて、川に入っていくかのような外見になっています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：川の下に作らないと土地がないからですか。<br />
<strong>回答</strong>：土地はないですね。以前は水上にボートハウスのような駐輪場があったのですが、5年間だけ利用する仮設でも受けられたにも関わらず20年以上運用されてボロボロになり、ちゃんと整備しようとなって、2〜3年前に整備されました。</p>
<p>アムステルダムは干拓が繰り返され、市域面積が拡大してきました。住宅不足と住宅地の拡大を繰り返し、工業地帯の移転なども行われてきた歴史です。第一次世界大戦後には人口急増期を迎え、既存の住宅地と同等程度のボリュームで住宅地を開発する計画がだされ、その後第二次大戦による中断をはさんで、新たなエリアの開発や、既存エリアの立て直しが進められて行きます。当時の市内の運河の写真が残されていて、そこにはゴミだらけの運河の様子が写っていました。戦後のアムステルダムは今では考えられないくらい川が汚れ、利用されるような状況ではありませんでした。</p>
<p>2000年頃の都市開発において、運河の中の島や運河に面する地域の開発が進み、1つの成功をみます。戸建て住宅が運河に接するくらいの高さ、距離で建築され、自家用ボートを係留し、家からすぐボートで出かけられる設計がなされています。著名な建築家による設計で、高級な住宅地になり、水辺の使い方や作り方の好事例となり、別の水辺の開発で参考にされています。別のエリアでは、アイコンになる橋がかけられている事例があり、その橋から川に飛び込む姿が見られるようになっています。この光景、成功が、アムステルダムでも水辺を活用した新たなエリアをうまく作れるのではないか、元工場地帯でも水辺を活用した住居エリアをつくっていけるのではないかとマインドセットされて、水、川を向いた開発が行われるようになっていきます。2010年以降になると、都市計画の際には水辺を活用出来るように、ランドスケープデザイナーが入るようになってきたそうです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：日本でも例えば渋谷川は暗渠にすることが選択されてきました。生活排水を川に流していたため、川は汚く、臭く、川に背を向けた建物や街の設計がなされてきました。いまでは川が綺麗になり、大阪の道頓堀川も水辺空間の整備がなされるようになっていますが、アムステルダムでも以前は川に向いた設計はそれほどされなかったのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：されていないです。やっぱり排水でした。一部の運河は下水で使われていた頃があり、時代背景と機能的な使い方は結びつくものがあります。運河に並ぶボートハウスも、市の下水道に接続していないケースがあったものが、2017年には全て繋がり、今は河川がよりきれいになっています。</p>
<p>オランダの都市計画では、最初にボリュームスタディが行われます。どれだけ住戸が入り、どれだけ水が必要でといったことについて、全てデータスケープで出して、1つのブロックごとという形で建築家に仕事が降りてくる段取りになっています。1つの区画ではなく、もっと広いエリアで建築家が関わります。エリアマネジメントについては、日本では開発におけるエリアマネジメントがあっても完成するとなくなったりしていまいますが、アムステルダムでは市役所に担当者・エリアマネージャーが継続的に配置されてコンタクトを取り続けることができるようになっていて、そういう仕組みがあるとまちづくりのあり方が異なっていくのではないかという指摘がなされました。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/c522d0f87355b00916c9c79a44601447.jpg" rel="lightbox[6603]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/c522d0f87355b00916c9c79a44601447-1024x576.jpg" alt="根津幸子さん" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6612" /></a></p>
<div id="4">
<h4>海軍跡地の再開発プロセス</h4>
</div>
<p>中央駅前の海軍跡地はトンネルで北側に行く場所として、周辺開発が進められています。最初は水が周囲にあり孤立した場所だったものの、15年ほど前に市民に開かれたのですが、その経緯は一人の女性の気付きから始まっています。当時、駅前の開発によって周辺のレストランなどのお店を閉じなくてはならないとなった際に、「あそこにある緑が豊富な土地は何なのだろうか」という疑問からはじまり、その土地を少し使わせてほしいということから、跡地が市民に開かれるようになり、現在の開発に繋がっています。</p>
<p>ではどうやってこの土地（国有地）をどう使おうかとなっていくと、アムステルダム市がどのようにこの場所を使いたいか、市民はこの場所に高層マンションが建つことが嬉しいのか、買える人がいるのかなど様々な角度からの検討によって徐々に決めていくプロセスが取られていきます。そして15年程まえにはワークショップが開催されています。多様な人が参加し、街の中心地の跡地をどんなエリアにして、どう使いたいかということについて、3つのシナリオ話し合いましょうというといった開発のプロセスが取られています。</p>
<p>アムステルダムでの都市開発は、じっくりと時間をかける傾向があるそうです。運河を渡るために無料のフェリーが運行されていますが、自転車の利用が普及しているなかで、フェリーだけでは賄いきれないため自転車用の橋を整備する必要について、2000年頃から議論が始まっていて、まだ整備されていないという状況です。電気自転車も普及し、隣接するザーンダムから自転車20分でアムステルダムに入れる状況にあり、自転車専用の橋を架けられれば、都市を拡大できるという見方もあります。市としては橋を2本架けたいという考えを持っていて、先に東側に通すという合意があったものの蓋を開けてみたら西側の都市開発が先行していたという状況になっています。その結果、西側に先に橋を架けたほうが良いのではないかという話を建築学会のような団体が進めていたり、市役所もその方向に変えたほうがいいという見方になっているそうです。</p>
<div id="5">
<h4>サーキュラーエコノミーとまちづくり</h4>
</div>
<p>サーキュラーエコノミーについては、市のホームページでオープンソースになっていて、どの建物がサーキュラーエコノミーとして新しく建てられたかといった情報が全て掲載されていて、アムステルダム市は情報を公開することが上手いと評価されていました。</p>
<p>近年はアムステルダムでも豪雨問題が生じていて、雨水の捌け悪いという課題を抱えています。午前中に自転車で訪問した先の中にも、中庭に貯水システムを設けていた事例がありました。アムステルダム市では、道路のコンクリートやアスファルトを一部剥がして、グリーンインフラ化を図っている取組があります。剥がした土の部分には植栽をして、水の浸透をしやすくするとともに、緑化がおこなれています。</p>
<p>また近年は木造の建築物が増えています。10年くらい前はアムステルダム市内での新築物件において、木造建築はおそらく2軒程度しかなかったそうです。住宅不足への対応でたくさんの住戸が新たに建てられ、供給されるなかで、全てをコンクリートで建ててしまうと二酸化炭素排出量が問題になるため、木材の活用が進められています。木材活用の推進目標も立てられてきたそうです。</p>
<div id="6">
<h4>市民が街を使う余白を残す行政</h4>
</div>
<p>ある時根津さんの近所の樹木が突風で倒されて、市役所がその木を取り除いたということがあったそうです。その空いた場所に、市民が池を勝手に作ったそうです。その池を作った住民は、カエルを飼いたいと言って池をつくり、その周りに植栽をしたりしたそうです。市役所はその場所の知覚に自転車を停めるためのスタンドを整備することになり、根津さんは「池は無くなるかな」と思っていたところ、市は池には手をつけずにそのままにしたそうです。</p>
<p>実は池を作っている人たちは、市の予算を少しもらってリサイクルに関する取り組みをしている人たちで、どこの誰が池を作っているのかを市は把握できる状況でした。そのため、池やその周囲はきれいに保たれていて、ゴミが溜まったりすれば問題ではあるもののそうではないうえに、仲間が増えていました。アムステルダム市には「ローカルプロフェッショナル」という考えがあって、市としては市民で何か技量があったり、街を使ってなにかしたいという人をサポートする体制があり、勝手な活動であっても許容し、見守っている状態です。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：日本の場合だと、公共空雲間は皆のものであるがゆえに、誰のものでもなくなるパターンになりやすいですよね。アムステルダムは皆のものだから、誰かが何かをやることに対して、皆で見守れるということですよね。<br />
<strong>回答</strong>：そうですね。そこが違います。「あの人にOKを出して、私もやりたかった」という人が来た際には、「じゃああなたどこか探して」という話になり否定はしないし、「あの人はずるい」にならないですね。</p>
<p>市の周辺には要塞が26か所残されています。戦闘機が普及する前の戦車時代に設けられた施設です。日本のお城のようにお掘りの機構があり、攻められてきた際には水を入れて防衛出来るつくりになっています。この要塞の1つ「ホーフトドルプ要塞」は、一人の建築家と一人の劇場の運営者が、市役所の要塞が空いているようだから使いたいと申し出たところから活用が始まり、レストランやカフェ、劇場として活用されています。市役所も予算がないため要塞の手入れは最低限で行われていましたが、活用したい人が出てきた時に市は見逃さず、全体予算の半分は市が出すので、残りの半分は自分たちで調達することを提案し、フィージブルスタディ（実現可能性調査）に3万ユーロを投じ、7年かけて現在の施設に生まれ変わっています。</p>
<div id="7">
<h4>市民と行政と街のボトムアップな関わり</h4>
</div>
<p>アムステルダム市内にはボトムアップ型の市民参加を可能にし、組織化しているウェブサイト、アプリが複数あり、2019年の調査資料では40の事例が示され、分析されています。市内各地で様々な活動が行われていることがよくわかります。市長も住民からの要望の場に出てくるそうで、例えば住宅不足に対する市民の要望機会があれば、皆さんの意見を受け止めましたということで、しっかりと参加するそうです。市民がボトムアップ型で参加する/できるのも、仕組みだけでなく市長に市民と向き合う姿勢があってこそだと感じます。</p>
<p>今行われているシアター建設の計画では、国際コンペが行われていきます。そのコンペにおいて、どの建築家にデザインをしてもらうかを検討する委員会に、一般市民の公募が行われていて、4名が選出されています。委員会自体は20名程度の方で構成されていて、一般市民4名以外には建築家や市の関係者等が委員に名を連ねています。日本では意見を出す機会はあっても、専門家委員会のような場に市民が委員で参加する機会は多くありませんが、オランダでは市民が様々な意見を出し議論する機会が用意されているプロジェクトがたくさんあるということです。</p>
<p>「WARM HERATS財団」は、湖に浮かぶフローティングサウナを活用した、コミュニティ形成、社会貢献事業が行っています。ソーシャルサウナと名付けられた活動は、自分がどんな地域社会や環境等への貢献をしているかをウェブサイトから投稿すると無料でサウナを利用できます。サウナは6人の定員で、まだ知らないかもしれない5名と一緒にサウナを楽しむことで、社会貢献活動や体験の共有、新たな出会いの創出を意図したプロジェクトです。財団自体の使命として、アムステルダムの人をつなぐことと、人々の孤独の解消が掲げられていて、そのツールがサウナとなっています。</p>
<div id="8">
<h4>所感</h4>
</div>
<p>根津さんのご著書のタイトルには、「ボトムアップの実験都市」という言葉が使われています。今回の視察では著書に書かれていないことを多くご紹介いただきました。様々な事例を伺うと、市民のちょっとした気づきや疑問、希望をきっかけにした市役所へのアプローチが、最終的にしっかりと形になっていることが驚きであり、横浜・日本とは大きく異なりました。誰も想像しなかったような提案を、話も聞かず、話し合いもせず、検討もせずに難しいと断るのではなく、まずは門戸を開き可能性を探っていく作業を、必要な時間をかけながら進めていくことは、簡単なことではないと思います。それでも、そういう習慣や姿勢が社会にも行政にも根付いているからこそ、たくさんの事例が生まれているのだと感じます。</p>
<p>国の歴史や環境、それを踏まえた教育においても、率直に自分の意見を伝えることと話し合いによって決めていくこと、多様な意見の中に重要なアイディアを見出すことを大事にしてきたことが、オランダ視察全体を通じて要所要所で伝わってきました。多様な人種が集まり事業を行ってきたオランダにおいて、意見を明示し話し合い、判断してくことが重要であり、大国に囲まれた小国で、常に水の脅威にも晒されているなかで、様々な意見、アイディアから光明を見出す必要性もあり、実験的に物事に取り組んだり、一人ひとりの意見に向き合い都市を形成するというプロセスが育ったのだと思います。社会が変化し、縮小する社会環境でどうやって市民を守り、都市を発展させていくかと捉えれば、横浜市も危機感をもつ必要がありますし、都市デザイン行政など都市形成に強みを発揮してきた横浜市は、オランダ、アムステルダム市から学ぶことが多いです。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/e9a2914fe5f6a845450ef8a917a44e79.jpg" rel="lightbox[6603]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/e9a2914fe5f6a845450ef8a917a44e79-1024x768.jpg" alt="根津幸子さん" width="1024" height="768" class="alignnone size-large wp-image-6609" /></a></p>
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		<item>
		<title>サーキュラーエコノミーによる都市・住宅開発。アムステルダム市。</title>
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		<pubDate>Fri, 08 May 2026 08:46:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[藤崎浩太郎]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[活動報告]]></category>
		<category><![CDATA[CircularEconomy]]></category>
		<category><![CDATA[De Ceuvel]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム市]]></category>
		<category><![CDATA[クイベル]]></category>
		<category><![CDATA[クライメイトニュートラル]]></category>
		<category><![CDATA[サーキュラーエコノミー]]></category>
		<category><![CDATA[スホーンシップ]]></category>
		<category><![CDATA[ハウトハーヴェンス地区]]></category>
		<category><![CDATA[水上住宅]]></category>

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		<description><![CDATA[要約 アムステルダム市における、サーキュラーエコノミーに関する建築や都市開発について現地を訪問しました。水上住宅スホーンシップでは、ソーラーパネルとバッテリーの設置によるマイクログリッドの取り組みがあり環境政策との密接な [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_102931.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_102931-1024x576.jpg" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6598" /></a></p>
<h4>要約</h4>
<p>アムステルダム市における、サーキュラーエコノミーに関する建築や都市開発について現地を訪問しました。水上住宅スホーンシップでは、ソーラーパネルとバッテリーの設置によるマイクログリッドの取り組みがあり環境政策との密接な関係性を見て取れます。社会的な背景としては、リーマン・ショック期に住宅開発が停滞する中で住民に任せた宅地開発が行われたということと、景気が回復した近年は毎年2万人の人口増加に伴う住宅不足への迅速な対応が迫られ、新たな住宅地開発が活発に行われているという2つの異なる時期があり、サーキュラーエコノミーの視点も入りながら特徴的な取り組みが行われています。</p>
<p style="background-color:#f0f8ff;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>見出し</strong><br />
　<a href="#1">導入</a><br />
　<a href="#2">水上住宅「Schoonschip」プロジェクト</a><br />
　<a href="#3">De Ceuvel</a><br />
　<a href="#4">市民による区画開発：フェーズ1地域</a><br />
　<a href="#5">市民による区画開発：フェーズ3地域</a><br />
　<a href="#6">クライメイトニュートラルな住宅開発</a><br />
　<a href="#7">住宅地の駐車場の集約と転用</a><br />
　<a href="#8">所感</a></p>
<div id="1">
<h4>導入</h4>
</div>
<p>アムステルダム市での視察2日目、4月6日の朝、私たちは宿泊先ホテルでシェアサイクルをレンタルしました。アムステルダム市内のサーキュラーエコノミーの取り組みについて、現地を巡りながら説明を受けることが2日目午前中の目的です。アムステルダム市も自転車推進政策が進んでいて、自転車専用道がしっかりと整備されています。せっかくですので、アムステルダムの自転車道を体験しながら、環境負荷の低い移動をするために、自転車での移動を行うことにしました。</p>
<p>現地を案内してくださったのは、カーネリア・ディンカさん。「Sustainable Amsterdam」の創業メンバーであり、都市計画の専門家です。13年間にわたって持続可能な都市開発に関する現場プログラムや能力開発プログラムに携わってきた方です。自転車ツアーの開始にあたって、まずは自転車のルール、特に「シャークティース」（shark teeth）という、路面に三角のギザギザが書かれている場所についての優先順位について説明を受けました。</p>
<div id="2">
<h4>水上住宅「Schoonschip」プロジェクト</h4>
</div>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_094348.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_094348-1024x576.jpg" alt="スホーンシッププロジェクト" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6578" /></a></p>
<p>最初に訪れた視察先は、アムステルダム北部の運河に整備された、川の上に浮かんだ47軒の住宅「Schoonschip」（スホーンシップ）プロジェクトです。過去には大きな貨物船が通り抜けられるようにする計画のあった運河でしたが、予算不足でその計画が頓挫しています（1900年頃）。そのため、水上住宅を整備しても邪魔になることのない運河となっています。</p>
<p>スホーンシップの特徴の1つは、建材に木材が利用されている点です。オランダの建築業界はCO2排出において、一番排出量の多い産業となっています。従来は鉄鋼やコンクリートが主たる建材として利用されていましたが、近年はバイオベース、特に木材を使った建築への移行が進められています。スホーンシップは基礎はコンクリートですが、外壁には木材が活用されています。</p>
<p>2つ目の特徴は電力供給にあります。47軒全ての住宅にソーラーパネルが設置されていて、それぞれの住宅には蓄電池（バッテリー）が設置されています。それぞれのバッテリーはつながっていて、マイクログリッドになっています。そのため、住宅毎に電力消費の余剰や不足が出る場合にエネルギーを共有し、融通しあえるようになっています。オランダは法的に、住宅は電力会社の送電網につながっていなくてはいけないことになっていますが、スホーンシップでは例外的に免除されています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：仮に47軒のマイクログリッドでの電力供給が不足する場合はどうするのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：電力会社の送電網にも接続されているため、そこから供給が可能です。各住宅にヒートポンプも備わっているため、太陽光、バッテリー、ヒートポンプを組み合わせたシステムになっています。夏はマイクログリッドで十分発電できますが、冬は送電網からの供給によって賄っています。</p>
<p>現在オランダでは、オール電化政策が推進されていて、新たな住宅ではガスが供給されなくなっています。新しい建築物の場合は、ガス供給のない建築は比較的容易ではありますが、アムステルダムは古い都市であり、古い建築物も多いため、そうした古い建物をガスなしにするのは市の課題です。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：スホーンシップでの成果を、別の場所に展開し、実証実験を行ったりしているのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：アムステルダムの東の地域において、スホーンシップの47世帯より大きい、100世帯からなる水上住宅地が整備されています。市としてはこれを500軒にスケールアップした際どうなるのか、検討しているところです。その理由は、これまでの40〜50年間は、埋め立てによって陸地を増やす考えが多かったのですが、いま私たちはこの考え方を変え始めているからです。新たに土地を作り続けることはできないと考えていて、場合によっては土地の一部を水に戻さなければならないこともあります。陸地を増やし続けるか、水上住宅を増やすべきかについては、まだ国内で議論されている最中です。新たな土地を作ることはとても高コストである一方で、水上住宅の規模を拡大することもまだできません。47軒では本当のコミュニティとも言えません。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：現在100軒での実験も行われ、今後スケールアップする検討がなされているという話でした。埋め立てではなく、水上住宅を増やすということになった場合、河川の面積に対しての水上住宅の建設可能見込み数がある程度計算できるのではないでしょうか。埋め立てた場合の住宅供給可能数、水上住宅での可能数の比較検討のような議論はあるのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>： もちろん計算できますし、それが議論の焦点で、求められています。例えば、フレヴォラント州は州全体が、北部の水路を閉鎖して作られた干拓地です。そのうちのアルメレは、住宅地不足解消のために干拓、造成がされてできた地域です。しかし資金が不足して、より多くの土地をつくる計画は一時中断されました。その後新たな土地造成方法であるパンケーキ工法が登場していますが、一方で埋め立てた土地がますます脆弱になっているとも言われています。不確実性も高く、多くのモデルがあるもののモデルは気候変動にうまく対応できていないため、まだまだ課題です。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/e1d9c7b88f817434fd9e6529234b6f51.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/e1d9c7b88f817434fd9e6529234b6f51-1024x576.jpg" alt="スホーンシッププロジェクト" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6580" /></a></p>
<p>住宅そのものは浮いていますが、杭があり、土台が杭に繋がっていて、浮いたり沈んだりできるようになっています。万が一堤防が決壊するなどの理由で一気に水が流れ込んできた場合、都市の3分の1が浸水すると言われていますが、水上住宅は水位の上昇に合わせて上下できます。</p>
<p>3つ目の特徴で、スホーンシップを特別にしている特徴は、コミュニティ主導で実施されたプロジェクトであるという点です。市民グループが計画を立て、アムステルダム市に提案したものの、当初アムステルダム市はこの提案に乗り気ではなかったそうです。市はこの地域のマスタープランを策定していて、マスタープランのゾーニングには水上住宅が設けられていなかったためです。マスタープランは2011年頃に策定されていて、市民が提案した時期は市がこの計画通り開発を進めようとしていた時期であり、さらにリーマン・ショックの影響から開発事業者の建設意欲もあまりない時期でした。市は最終的に当初のマスタープランのゾーニングを変更して、コミュニティ主導のプロジェクト、より具体的には「共同委託」（collective commissioning）と呼ばれるプロジェクトのためのスペースを確保することになりました。スホーンシップで一番難しかったのは、銀行からの融資でした。実験的なプロジェクトであり、融資してくれる銀行がなかなか見つかりませんでした。銀行は従来、デベロッパー等不動産関係への融資実績はあるものの、市民グループに寄る「共同委託」手法への融資経験がなかったためです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>かざま</strong>：水上住宅を増やす、もしくは埋立地を増やすという議論は、何の課題を解決するためでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：アムステルダム市は住宅危機にあり、3週間前の選挙でも住居問題の解決がテーマでした。もっと土地が必要なんです。埋め立てをするのか、今ある土地で十分なのか、それともこれまで建築が許可されて来なかった自然が保護されている緑地にも建設が必要なのか、という議論があります。選挙前の目標値としては、毎年7,500軒の住戸を建設するという数値がありました。この目標は達成できておらず、5,000〜6,000軒程度の実績となっています。そのため住宅が不足し、住宅価格は急激に上昇し、これを下げるには年間9,000から10,000戸の住宅整備が必要と考えられています。選挙後の新しいアムステルダム市議会では、年間9,000戸の整備を目標にしているようです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：急激な住宅不足は、移民等で人口が外から流入していることが原因ではないのでしょうか。住宅不足や価格高騰という住宅問題は、出生数にマイナスの影響があるとも言われているなかで、アムステルダム市の状況はどうなっているのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：人口の社会増は、住宅不足の原因の1つです。アムステルダムには、大学進学のために若者が多く集まる都市です。しかし、結婚し、子どもをもつとなると、大抵の場合はアムステルダムに住み続けることが難しくなります。選挙の時などに議論になります。統計ではアムステルダム市民の60〜70%が単身世帯となっています。住宅価格は1㎡あたり9,000〜10,000ユーロと高額であるためです。私たちは日本の事例を参考にして、1世帯30㎡という小さなアパートを建設することにしました。これには反論があり、狭いアパートばかりになると、家族が住めるスペースがなくなってしまうという意見です。</p>
<div id="3">
<h4>De Ceuvel</h4>
</div>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_103407.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_103407-1024x576.jpg" alt="クイベル" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6582" /></a></p>
<p>2番目の訪問先は「De Ceuvel」（クイベル）です。もともと造船所だったエリアです。アムステルダムは以前、造船業の拠点でしたがその後衰退してきた歴史を持ちます。そのため、初日に視察先であった旧NDSM造船所をアートスペースに転換したように、跡地の活用が行われています。その1つが、De Ceuvelです。10年間という期間限定で、何かコミュニティのための面白いプロジェクトを実施しないかと公募した場所です。クリエイティブな人が集まる場所というのが条件の1つとされました。アムステルダム市がよく使う手法の1つで、クリエイティブな人たちにプロジェクトを実施してもらうことで、建物による開発を行う前にエリアの価値を高めてもらい、クリエイティブをつかったジェントリフィケーションと呼ばれているそうです。NDSMがアーティストのアトリエになったことをモデルにして、行政としては様々なエリアで展開したいと考えて取り組んでいます。</p>
<p>行政はクイベルの再開発に取り組みたいと考えていて、自転車用の橋をつくり、大きな住宅ビルを建てる計画をデベロッパーはもっているものの、クイベルは既に12年目を迎えています。クイベルではDIYで様々なものが作られていて、行政だけでなく企業等の関係者に対しても、サーキュラーな手法で運営することをこの場所で見本として示している、とてもいい場所になっています。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_103108.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_103108-1024x576.jpg" alt="クイベル" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6583" /></a></p>
<p>運河でボートハウスとして使われていた家をクレーンで持ち込んで、オフィスとして使われています。古いボートハウスはセカンドマーケットがないため廃棄に費用が生じているが、1ユーロ程度で買い取って利用されています。そして、各ボートハウスが電力と廃棄物処理を自給自足できるようにする実験を試みています。予算がほとんどなく、一見ピッピーの村のように見えてしまうかもしれない場所のようですが、このプロジェクトの凄いところは、行政、水道局を刺激し、サーキュラーなプロジェクトとしてより大きなスケールでこの地域全体で取り組むことについて、　文書にサインをしたことにあります。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>大岩</strong>：リビングラボとは違うのですか？<br />
<strong>回答</strong>：リビングラボとも言われているが、アーティストのためのインキュベーション施設でもある。</p>
<div id="4">
<h4>市民による区画開発：フェーズ1地域</h4>
</div>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_104450.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_104450-1024x576.jpg" alt="サーキュラー" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6584" /></a></p>
<p>3か所目には、行政の作ったマスタープラン通りに開発されなかったストリートを案内していただきました。現地から見ると、一つ隣の街区はマスタープラン通りに開発された建物が並んでいて、ひと目見て全く違う雰囲気があります。この区画開発もリーマン・ショックの影響で、当時開発に乗り出せるデベロッパーがいなかったことに起因し、市は区画を小さく分割したうえで、市民の中で住宅を開発したい人に提供し、市民による開発が行われました。高さや幅などは、アムステルダムの旧市街にあるカナルハウスのガイドラインを参照しつつ、外観は現代風にアレンジされています。</p>
<p>主導した市民の中には建築家が複数人関わっていました。金融危機によって仕事が失われていたものの蓄えはあり、今までと異なる方法で「こんな建物も作れます」ということを示し、名刺代わりに使いたいと考えていました。またエネルギーシステムも注目のポイントで、太陽熱温水器が上の方に設置されています。太陽熱温水器は中東でよく使われていますが、オランダではあまり見ません。</p>
<p>庭の配置にも特徴があります。大抵カナルハウスは、通りに面する裏側にプライベートの庭が設置されていますが、この区画についてはコミュニティビルディングの概念によって表側に区画の住民同士で共有する庭を設け、一緒に庭づくりをする設計になっています。子どもたちが路上で遊んだり、近所の人たちが一緒に夕食をとる様子を目にすることが出来る場所になっています。住宅の並ぶストリートの向かい側には、全く別のプロジェクトが展開されてホテルになっています。ホテルが後に建築されていて、魅力ある住宅地が形成されたことで地域の価値が向上したことで、デベロッパーが開発を行ったといいうことでした。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：ストリートの住宅から見た向かい側にも緑地が設置されていて、両側に緑がある一体感のある風景になっている。一見住民に管理されているように見えるが、土地や管理はどうなっているのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：住宅側はプライベートであるが、反対側はパブリックスペースであり本来は行政が管理する用地。しかし、住民との約束によって行政用地も住民が管理しなければなりません。</p>
<div id="5">
<h4>市民による区画開発：フェーズ3地域</h4>
</div>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_105405.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_105405-1024x576.jpg" alt="サーキュラー建築" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6586" /></a></p>
<p>4か所目は、住民による区画開発の「フェーズ3」にあたる場所です。3か所目はフェーズ1のエリアでした。フェーズ1の開発がされている頃、この場所は全く魅力のない場所だったそうです。フェーズ2、フェーズ3という2つの区画は魅力がなく、デベロッパーも躊躇する誰も欲しがらない土地でしたが、フェーズ1から3年経過し、行政が2と3の区画を提供するとなったときには、自分が開発したいという人の行列ができるようになり、上記のホテルのように、フェーズ1の成功が周辺地域の価値向上に繋がっている事例です。</p>
<p>資材の活用やエネルギー利用についても面白い実験的プロジェクトがここでも実施されています。カーネリアさんが特に説明したいと示した住宅は、「外観は一番美しい家ではないかもしれないけれど」と説明されつつも、廃棄物を使って建てられたサーキュラーな住宅です。建築にあたって難しかったことは、集めた廃棄物を保管しておく倉庫が必要だった点でした。建築家を雇い、「この廃棄物で家を建ててください」と依頼されました。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：どこからどこまでが廃材ですか？<br />
<strong>回答</strong>：全部です。廃材だけでなく、寸法が間違っていて売れなかった70%引きの資材なども含まれています。そのため、窓の高さも違っていたりします。</p>
<p>全ての建材には物語があり、門はオランダ北部の墓地からやってきました。すごく素敵なキャビネットを入手したので、そのキャビネットに合わせた部屋の高さに設計されたりしています。廃材でこんなことができるんだと、他の人達にインスピレーションを与える住宅になっているそうです。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_105420.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_105420-1024x576.jpg" alt="サーキュラー建築" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6588" /></a></p>
<p>フェーズ3区画の開発にあたっては、市の水道や下水システムに接続するかどうかといった議論があり、接続せずに自分たち独自のエネルギーや上下水道システムをつくりたいという人もいました。最終的に市は、上下水道への接続を強制しています。最終的には住民の実験は失敗したため、住民も接続していてよかったと考えています。行政としてもどこまで自由を認めるのか、完全にオフグリットを認めるのかは議論のあるところでした。</p>
<p>ごみ焼却場で出た熱を使った、地域熱供給システムがある。全ての住宅で使用することを念頭に計画・設計されていたのですが、この区画で住宅では、行政が提供するシステムよりも、自宅でもっと効果的でサステナブルな方法でエネルギー供給が可能であることを照明できた場合は、そのグリッドに接続しなくても良いという判断がなされています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：フェーズ1の区画と比べて、住宅の高さなどデザインがバラバラな理由はなんですか。<br />
<strong>回答</strong>：フェーズ1は高さなど統一されていました。60年代、70年代の建物は同じ様式で建てられていましたが、現代のオランダの人たちはそれを好ましくないと思っていて、デザインに多様性を求めています。</p>
<div id="6">
<h4>クライメイトニュートラルな住宅開発</h4>
</div>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_110828.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_110828-1024x576.jpg" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6589" /></a></p>
<p>5か所目に予定していたハウトハーヴェンス地区には、自転車も乗れるフェリーで移動する予定でしたが、ここまでの質疑等も長くなり時間が足りなくなり、フェリー乗り場近くの対岸から話を伺うことになりました。</p>
<p>自転車で通り過ぎてきた場所には、たくさんの建築資材を保管する市の倉庫がありました。バイクスローテルハムでは公共空間で使用される資材について、80%を再利用することを目標としていて、道路整備等で使用されてきた資材が保管されています。新しい資材をできるだけ使わずに、街の他の場所で使われていたものを倉庫に持ち込んでいます。そして全ての工事現場には、マテリアルハブという倉庫が設置されています。</p>
<p>ハウトハーヴェンス地区は発酵させた大豆の、輸送のハブ港となっていて、西側20km先は北海に繋がっている場所です。アムステルダム港は今後50年かけて縮小していく計画になっていて、港を縮小させた場所を「Haven-Stad」という都市拡張地区に転換し住居を建て、50年〜60年後には10万人〜20万人が居住できる地区にしようと計画されています。その一歩目となるのがハウトハーヴェンス地区の居住エリアです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：アムステルダム市の将来人口の予測は何人ですか。<br />
<strong>回答</strong>：近年毎年2万人増加しています。1960年代にはアムステルダム市は100万人の大都市になると予想もされたが、前後の人口流出によって現実にはそうはならなかった。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：20万人分の住宅供給はリスクが高いのではないでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：過去には予測が外れたこともあるが、現状では人口減少は想定できず、増加が続くと予測されているため、今後も継続的に住宅供給を進める方針です。オランダにおいては、堤防を作って国土を守っていて、今後の海面上昇に合わせて堤防を高くする必要もあり、そのための費用と国の運営の予算については議論されているポイントとなっています。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/9c8a2cdde296906f0afa25832862711d.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/9c8a2cdde296906f0afa25832862711d-1024x576.jpg" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6591" /></a></p>
<p>ハウトハーヴェンス地区は元々木材の倉庫が並ぶエリアでした。この地区の開発は初期段階で難航したそうですが、その理由は大豆の臭いと港からの騒音だったそうです。この対策として「ブロック０」と呼ばれる集合住宅が建築され壁となり、臭いと騒音から住民を守るという設計になっています。地区内には住宅だけでなく、オフィスビルも建てられています。</p>
<p>ハウトハーヴェンス地区は市内で初めて「サーキュラーディストリクト」として開発が進められていて、「クライメイトニュートラル」な住宅地区として開発が行われました。クライメイトニュートラルとは具体的には、屋根に大規模なソーラーパネルが設置されている集合住宅地であること、産業排熱を利用した温水供給が実施されていること、市内最初にガスを使わない住宅地の整備となったことです。サーキュラーなエリア開発、クライメイトニュートラルを掲げている目的はマーケティング戦略であり、EUからの助成金を目的としてるという側面もあります。ビルにはエアコンを入れず、冷水を使った冷房システムを導入していて、EUの助成金で賄われています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：更地から開発を行ったから、クライメイトニュートラルな開発ができたのでしょうか。これから実施地域でも同様に取り組むのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：そうです。最初からできるので、新しいテクノロジーを導入しやすいです。古い、既存の建物をサーキュラーにするのが難しい課題です。</p>
<div id="7">
<h4>住宅地の駐車場の集約と転用</h4>
</div>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_113808.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_113808-1024x576.jpg" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6593" /></a></p>
<p>自転車での現地移動の最後の視察ポイントとなった6か所目は、中庭のある住宅地でした。外観からは中庭があることは気づきづらい構造になっています。</p>
<p>この地区の開発では駐車場の台数や設置方法が議論となりました。数年前に地下鉄ができて中心地と結ばれたものの、旧市街と比較してトラムやバスの便が悪い地域で、住民はそれぞれの世帯で自動車を保有することが一般的となっているため、駐車場のあり方が議論になる場所です。アムステルダム中央駅付近は車が不要な地域であるため、一世帯0.2台程度と駐車場が非常に少なくて済みます。ここの地域では0.6〜0.7台となっています。</p>
<p>説明を受けるまで気づかなかったのですが、私たちが案内をされている眼の前にあるビルが、大規模駐車場となっていました。一般的な住宅の場合は、駐車場は各住戸の前に駐車場がありますが、ここでは1つのビルに集約をしています。特徴としては、駐車場のフロアの天井を高く整備し、将来駐車場が必要なくなったときには住居に転用できる設計となっています。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_114040.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/20260406_114040-1024x576.jpg" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="576" class="alignnone size-large wp-image-6594" /></a></p>
<p style="text-align: right">（住居に転用可能な駐車場）</p>
<p>中庭は共有スペースであるだけでなく、ゲリラ豪雨があった際に水を溜められる構造になっています。水が溜まるほどの豪雨は年に2〜3回しかないため、それ以外のときには緑地として利用されています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：溜まるというのは、溜めるのか、下に抜けていくのか、どちらですか。<br />
<strong>回答</strong>：貯水槽のような構造が地下に埋められていて、貯めた水は徐々に地面に浸水する仕組みです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：この住宅地区は民間デベロッパーの開発ですか？<br />
<strong>回答</strong>：公団の部分と、民間デベロッパー部分と、個人による建築が混在しています。金融危機以前の初期にはパイオニアとなる住民がサーキュラーな開発をしようと実験的な試みを行い、行政ともその方向性で約束をしたと思っていたものの、危機が落ち着いた後には行政はデベロッパーとサステナビリティを無視した建設を進めたため、市民と行政・デベロッパー間での対立が生じています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：中庭の緑地・貯水システムは民間が義務として設置したのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：緑地部分は行政が整備しています。</p>
<div id="8">
<h4>所感</h4>
</div>
<p>二酸化炭素排出量を削減するという目的において、建築業における取り組みが重要であることは、事前の講義においてヤニーナさんから示されてきました。アムステルダム市の現地視察ツアーにおいては、住宅開発と宅地開発という建築に関する取り組みを学びました。水上住宅スホーンシップは頻繁に取り上げられる事例ですが、エネルギーの観点だけでなく、住宅供給政策そのものとも密接に関わっていて、埋め立てて土地を作るのか、それとも河川を活用するのかなど、一つの住宅のあり方にとどまらない論点に向き合われていました。<br />
住民によってサーキュラーな住宅開発を行えたのは、金融危機によるデベロッパーの開発意欲の低下を背景にしていたことや、現在は住民とデベロッパー・行政との軋轢が生じるじれいがあることも新たな知見でした。一方では駐車場と住宅のあり方という、生活や交通、人口動態への対応を見直して、サーキュラーエコノミーな視点で大胆な取り組みも行われていました。人口が増えれば建築や生産をはじめエネルギーを始め様々な消費、排出が増えるわけですから、急増する人口に対してサーキュラーエコノミーを推進するのは簡単ではないですし、徹底して実行しようとする市、そして共に取り組む民間、住民とが、ともに影響しあい、協力しあいながら推進されていました。いかに共に意識を高め、共通の目的とそれに向けたプロセスや成果を作れるかが重要だと考えます。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/855bd2fe34595103d001dbc0600d54e3.jpg" rel="lightbox[6572]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/855bd2fe34595103d001dbc0600d54e3-1024x768.jpg" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="768" class="alignnone size-large wp-image-6596" /></a></p>
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		<item>
		<title>サーキュラーエコノミー推進における10Rsの重要性。アムステルダム市。</title>
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		<pubDate>Fri, 08 May 2026 07:43:43 +0000</pubDate>
		<dc:creator><![CDATA[藤崎浩太郎]]></dc:creator>
				<category><![CDATA[活動報告]]></category>
		<category><![CDATA[10Rs]]></category>
		<category><![CDATA[3R夢]]></category>
		<category><![CDATA[CircularEconomy]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム]]></category>
		<category><![CDATA[アムステルダム市]]></category>
		<category><![CDATA[サステナブル]]></category>
		<category><![CDATA[サーキュラーエコノミー]]></category>
		<category><![CDATA[資源循環]]></category>

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		<description><![CDATA[要約 ヨーロッパでサーキュラーエコノミーが推進される背景には、資源の輸入依存度を低減するという、地政学的要因があります。アムステルダム市においては、ドーナツ経済学という社会の繁栄を目指す経済モデルが導入され、その手段とし [&#8230;]]]></description>
				<content:encoded><![CDATA[<h4>要約</h4>
<p>ヨーロッパでサーキュラーエコノミーが推進される背景には、資源の輸入依存度を低減するという、地政学的要因があります。アムステルダム市においては、ドーナツ経済学という社会の繁栄を目指す経済モデルが導入され、その手段としてのサーキュラーエコノミーという位置づけもあります。抽象的になりやすいサーキュラーエコノミーを「10Rs」という指標に分類し、具体的なステップに落とし込めるようにしています。10Rsは単にゴミを減らすことではなく、資源や製品をそもそも必要とするのかという所から考えて取り組める重要な指標です。</p>
<p style="background-color:#f0f8ff;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>見出し</strong><br />
　<a href="#2">導入</a><br />
　<a href="#3">ヨーロッパにおけるサーキュラーエコノミーの推進</a><br />
　<a href="#4">ドーナツ経済学</a><br />
　<a href="#5">10のR（The 10Rs）：R0〜R3が最重要</a><br />
　<a href="#6">ホテル・ジャカルタの事例</a><br />
　<a href="#7">循環ではなく直線（リニア）なR7〜R9</a><br />
　<a href="#8">サーキュラー建築「DB55」の事例</a><br />
　<a href="#9">質疑</a><br />
　<a href="#10">所感</a></p>
<div id="2">
<h4>導入</h4>
</div>
<p>アムステルダム市におけるサーキュラーエコノミー（循環型経済）の視察を行うにあたって、渡航に先立つ4月2日、Janina Nieper（ヤニーナ）さん（サーキュラー建築家兼デザイナー、Circular Pioneers共同創業者、Circular Amsterdam創業者 等）からオンラインにて講義を受けました。事前に知識や情報を得ることで、現地での視察をより充実させることが目的です。視察を終えて本論を執筆する段階において、この講義を受けていたことで、現地での理解が一層充実したという実感があり、充実した講義でした。</p>
<div id="3">
<h4>ヨーロッパにおけるサーキュラーエコノミーの推進</h4>
</div>
<p>ヤニーナさんの講義は、日本の文化にはサーキュラーな伝統があると感じたという、日本を訪問した際の感想から始まりました。江戸時代で言えば全て自給自足であり、例えば「金継ぎ」は壊れても直して価値を維持する行為であり、「侘び寂び」という不完全さにも価値を見出す文化が日本にはあるという指摘でした。オランダでは、例えばスーパーマーケットにならぶニンジンは真っ直ぐなものでしか販売できないという法律があり、不完全な形のものは規格外になってしまうため販売できず、侘び寂びのような価値観を阻害するものになっているということです。日本人は伝統的に物や素材に魂・精霊が宿っていると捉えていることは、サーキュラーエコノミーの基盤である素材を大切にするという面から、大切な歴史だと捉えていらっしゃいました。</p>
<p>ヨーロッパがサーキュラーエコノミーを目指している理由は、資源等の輸入依存を低減していくことにあります。現在の石油危機、エネルギー危機のように、輸入が多ければ世界的な政治情勢等の変化によって混乱が生じるため、そのリスクを下げることが意図されています。日本も原材料の90%を輸入に依存するなかで、過去3年で原材料価格が3倍に跳ね上がるという状況が生じていて、日本でもサーキュラーエコノミーに取り組むことが重要であることの、1つの視点になっています。政治の指導者が変わり、政策が変わればサーキュラーエコノミー政策も変わり得ます。そのためサーキュラーエコノミーの推進にとって重要なことは、SDGsなどの「持続可能性」の実現に沿っているだけでなく、全ての人や国にとって循環型であることが本質的に必要であるという認識が共有され動機づけられるという点である、という指摘がなされました。ここ数年のヨーロッパにおける議論も、持続可能性の議論から、自立や資源依存度の低減へと移行しているといいます。</p>
<p>アムステルダム市には「Circular」というプラットフォームがあります。もともと市役所で作られた仕組みが、現在は独立して財団になっているそうです。Circularでは、EUの法律や今後の動向などサーキュラーエコノミーに関わることを、企業や行政、政策立案者に提供するためのプラットフォームになっています。例えば、排気ガス規制によってフェスティバル会場の動力源にディーゼルを使うことは一般的でなくなっていく状況にあるなか、近年バッテリーやソフトウェア、ハードウェアを備えたシステムが発展してきています。こうしたイノベーションをスケールアップし活用して、都市部の建設現場の排気ガスをゼロにすることを検討ができるようになってきているといいます。行政はこのCircularというプラットフォームを使ってロードマップを示すことができ、企業に安心感を与えることができたそうです。</p>
<div id="4">
<h4>ドーナツ経済学</h4>
</div>
<p>オランダの経済、サーキュラーエコノミーに影響を与えている理論に、「ドーナツ経済学」があります。イギリスの経済学者ケイト・ラワースが提唱した経済モデルで、アムステルダム市はこのモデルを導入した最初の都市です。アムステルダム市は、ドーナツ経済モデルのロードマップを作成するために、ケイト・ラワース氏を招聘しています。ドーナツ経済は基本的に、繁栄（※成長ではない）する社会を築くための経済モデルで、繁栄する社会の定義についてSDGsや科学的根拠に基づいた「プラネタリー・バウンダリー」が参考にされています。プラネタリー・バウンダリーは、気候変動、オゾン層の破壊、生物の多様性など9項目からこうせいされていて、地球を安定的に保つための条件として定められています。ドーナツの外側にこのプラネタリー・バウンダリーが位置し、あらゆる社会、家族、国家の目標は、この環境的な上限を超えないようにすることになります。ドーナツの内側には社会的な土台として、食料や健康、男女の平等、社会的平等、エネルギー、所得と仕事など12項目が示されています。社会的な土台である12項目を満たしつつ、環境的な上限を超えないようにすることで、社会の繁栄が実現するという構想です。サーキュラーエコノミーは、このドーナツの内側に入るための手段であり、プラネタリー・バウンダリーに取り組むことができるという経済モデルです。例えば廃棄物でいえば、従来の資源の流れは資源を抽出し、製品を作り、廃棄して終わりという「リニアエコノミー（直線的）」です。一方サーキュラーエコノミーでは、廃棄物や汚染がそもそも発生しないようにする取り組みであり、最も重要な点は製品や材料を少なくとも半永久的に有用な状態に保ち、自然システムを再生させることにあります。</p>
<p>政府が定めた建築における3つの原則があります。（1）接着剤や恒久的な接合を避けた分解可能な設計、（2）建築物に使用されている材料を知ることができトレーサブルで、建材を再利用できるようにするマテリアルパスポート、（3）木材や再生レンガをモジュール式で利用するリユース、バイオベースもしくは循環型サプライチェーン、の3つです。この原則は包括的な枠組みであり、そこから「10のR」が導き出されます。</p>
<div id="5">
<h4>10のR（The 10Rs）：R0〜R3が最重要</h4>
</div>
<p>横浜市や日本においては、　3R（Reduce、Reuse、Recycle）はよく使われ、浸透してきていると思います。オランダでは政府が「10Rs」を定めています。具体的には、</p>
<p><strong>R0　Refuse（拒否）</strong>：有害な資源や製品の購入や使用をやめて、異なる方法で提供する。<br />
<strong>R1　Rethink（再考）</strong>：資源・製品の使用、共有方法について、ライフスタイルや政策、デザイン等も含めて見直す。<br />
<strong>R2　Reduce（削減）</strong>：プロセスや製品、サービスの効率を高め、必要な資源の量を減らす。<br />
<strong>R3　Reuse（再利用）</strong>：廃棄された製品を元の機能、そのままの形で別の人が利用する。<br />
<strong>R4　Repair（修理）</strong>：壊れた製品を修理し、元の機能で使用できるようにする。<br />
<strong>R5　Refurbish（再生）</strong>：古い製品を修復し、最新の状態にし、性能を回復させる。<br />
<strong>R6　Remanufacture（再製造）</strong>：廃棄された部品を再利用し、同じ機能を持つ新しい製品に使用する。<br />
<strong>R7　Repurpose（転用）</strong>：廃棄された製品や部品を、別の目的、異なる機能を持つ製品に使用する。<br />
<strong>R8　Recycle（リサイクル）</strong>：材料を回収、加工し、同等かそれ以下の品質の原料として再利用する。<br />
<strong>R9　Recover（回収）</strong>：廃棄物を焼却しエネルギーを回収する。</p>
<p>というR0〜R9までの10項目となっています。その中でも、R0〜R2が「資源のより賢い利用」、R3〜R6は「材料の寿命を伸ばす」、R7〜R9は「材料の最終手段」と分類されています。オランダ政府は、R0〜R3が最も影響力の大きいものとして捉えて、この3項目を可能な限り促進しようと努めています。すなわち、不要なものを断り、有害な材料を見直し、根本的に考え直すということであり、例えば自家用車に代わってカーシェアリングを推進する、といったことを行っているということです。1台の車をより集中的に活用するということであり、移動手段の根本的な再考です。重要な点は、Rの数字が小さいほうがよりサーキュラー（循環型）であり、数字が大きい方がよりリニア（直線的）であるということです。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/5eb26f8a558d5eab7357d9e9d3659f3a.png" rel="lightbox[6559]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/5eb26f8a558d5eab7357d9e9d3659f3a-1024x572.png" alt="サーキュラーエコノミー" width="1024" height="572" class="alignnone size-large wp-image-6564" /></a></p>
<p style="text-align: right">（出典：ヤニーナさん講義資料からのスクリーンショット）</p>
<div id="6">
<h4>ホテル・ジャカルタの事例</h4>
</div>
<p>1つの事例として、「ホテル・ジャカルタ」が紹介されました。ウェストコート社による建設ですが、ウェストコート社がサステナブルな企業というわけではありません。ジャカルタ島にホテルを建設するプロジェクトにおいて、アムステルダム市は「持続可能でなければならない」という公募条件を設定し、コンペが行われたうえで事業者が選定されています。政府が要件設定を行うことで、サステナブルではなかった企業にも、サステナブルな取り組みを課すことができています。そして建築分野はCO2排出量が多い分野で、製造過程で大量のCO2を排出するのがその原因です。鉄鋼やアルミニウム、コンクリートが高排出な材料で、一方でその対極にはカーボンネガティブな材料である木材があります。ホテル・ジャカルタにおいても木材が使用されています。100%循環型とは言えないもののサーキュラーエコノミーの原則に基づいていて、平均的なプロジェクトよりも60〜70%は優れていると捉えられていました。</p>
<p>また、ホテル・ジャカルタでは、200部屋中176部屋がモジュール方式で建設され、接着剤を用いず分解可能であり、将来解体した際には別の場所でモジュールを再利用できるように設計されています。この方法で、ホテル・ジャカルタはR2を実現しています。ソーラーパネルも設置され、植物の雨水が利用されています。その他にも、ホテルの空間には使われていない時間があることを捉えた設計がなされています。宿泊客だけでなく近隣住民にもホテルの1階を活用してもらえるように2つの入口が設けられています。住民が利用できるベーカリーやスイミングプールがあったり、選挙の際にはベーカリー横のスペースに投票所が設けられることもあるそうです。開かれた施設にすることで、別の場所にベーカリーやプールを作る必要性をなくし、宿泊客と近隣住民が使えることで空間が使われずにいる時間のムダも削減しています。</p>
<p>R3〜R6は「材料の寿命を伸ばす」（extend lifespan of materials）と整理されていて、これらは製品や建築物が製造された後の段階に関するRとなります。いったん素材が製品になってしまえば変えることはできないため、循環させ続けようと努めるための項目です。R3再利用の事例として、高品質な家具を再利用できるネットワークがオランダでは構築されています。ヤニーナさんが関わったプロジェクトでは、クライアントに適した家具を探し出して、再利用することが行われました。修理についても、新しいプロジェクトに対して修理した家具が再投入されています。</p>
<p>R5再生は、サーキュラーエコノミーの枠組みからは外れる戦略であると説明されました。R3再利用の場合は必要なCO2排出量は輸送分だけですが、R4修理の場合は修理のために必要な新しい素材の製造に伴うCO2排出量と輸送分の排出量が必要になります。そのため製品を扱う際には、10Rs戦略を可能な限り優先し、Rの数字が小さい手段を講じるように考えられています。R5再生の事例としては、既製品の黒い椅子があったもののプロジェクトのデザインに合わないということで引き受けるクライアントが見つからなかったため、座面を赤に張り替え、フレームを解体することで最新の状態に再生させたそうです。R6再製造の事例としては、かつてテーブルとして使われていた脚のパーツを多数みつけ、木製のパーツを組み合わせることで再度テーブルとして再生させたというプロジェクトが紹介されました。</p>
<div id="7">
<h4>循環ではなく直線（リニア）なR7〜R9</h4>
</div>
<p>サーキュラーエコノミーに対して旧来型のリニア（直線）エコノミーの範疇になるのが、R7〜R9 です。これらは多くのエネルギーを必要とすることから、まず先に他のRを活用するよう努めることになっています。政府も推進しているように、材料を循環させ、その価値を最大限に高めることで、R7〜R9を回避するように努めるべきと考えられています。</p>
<p>R7転用の事例として示されたのは、自転車のチェーンからシャンデリアを制作したプロジェクトです。R7転用はもともとも製品の目的を変えて、新たな製品にすることで、この事例ではクライアントが自転車好きであったこともあり、自転車としての役割を終えた製品からチェーンを取り外し、シャンデリアに作りかえるという転用が行われています。R8リサイクルはプラスチックや繊維産業において一般的に行われているものです。プラスチック製品も衣類も、リサイクルはエネルギー集約的であるため、R3再利用ができるほうがはるかに良いものの、それが不可能な場合はリサイクルが選択されていきます。最後のR9回収は基本的に、収集された廃棄物を焼却場に搬入し、そこで燃焼させることでエネルギーを生み出し、利用することです。重要な点はR9回収がサーキュラーエコノミーの妨げになってはならないということで、本来なら再利用可能な材料までもが燃焼されることがないように取り組まれる必要があります。サーキュラーエコノミーにおいての理想形はR9回収を回避することです。そのためには、材料をどの様に活用するのが理にかない、最も高い価値を維持できるかについて、批判的な視点を持つことを忘れないことが、重要な原則だと考えられています。ヤニーナさんが10Rsを気に入っているのは、技術的なアプローチをとることで、サーキュラーエコノミーという抽象的な概念を具体的なステップに落とし込める点だと仰っていました。</p>
<div id="8">
<h4>サーキュラー建築「DB55」の事例</h4>
</div>
<p>ヤニーナさんが関わっていたプロジェクトであり、働いていた場所でもあった「DB55」というコワーキングオフィスの建物があります。複数の企業が利用していて、「複合施設」（blended venue）と呼ばれています。もともとは車の保管倉庫であった古い建物を再利用して整備されています。これもCO2排出量を減らるための選択肢だったそうです。</p>
<p>リノベーションにはあたたっては大きくて広い空間をどう捉えるかを、再考する（Rethink）することに最初のステップとして取り組まれました。ポイントとなったのは、オフィスの利用時間です。オフィスは通常9時から17時まで仕事で利用されますが、17時から9時までは空っぽで利用されません。そこで「オフィスとは何か」を再定義し、17時から9時までの時間や週末に、イベントスペースとして利用できるようにすることが計画されます。これによってオフィスを活性化させ、別途イベントスペースを作る必要性を減らすこともでき、サーキュラーと持続可能性の観点からメリットがあると考えられています。DB55は単なるオフィスではなく、イベントも開催できる場所であるため「複合施設」と呼ばれているわけです。これまでコンサートや呼吸のワークショップ、子どもたちの誕生日パーティーなどが行われているそうです。</p>
<p>次のステップとして、このビジョンを実証することと、そのための調達に取り組まれたといいます。プロジェクトのメンバーは、自社の在庫やクライアントが不要とした在庫を見つけだしていきます。そして見つけ出した再利用される材料から、デザインを調整していったといいます。例えばオンラインのマーケットプレイスで見つけた古い階段の大きさに合わせて、天井の高さが調整されたそうです。フローリング材にはオランダの電車で使われていた資材や、屋根として使われていた資材が再利用されています。可能な限り廃棄材料が活用されていて、照明もガラスパネルもテーブルもバーカウンターも、廃棄されていた材料の再利用となっています。DB55は倉庫（建物）を再利用し、建材・資材も在庫・廃材が可能な限り利用されていて、サーキュラーな建築となっています。</p>
<div id="9">
<h4>質疑</h4>
</div>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：サーキュラーエコノミー推進には、市民や企業の理解、協力が必要と考えるが、法整備、助成金等の費用支援、啓発などの意識・行動変容を促す取組など、どの様に取組が続けられてきたのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：法整備については2つの異なるアプローチがあります。1つはEUのグリーン・ニューディール政策であり、その中にサーキュラーエコノミーアクションプランが策定されていて、包括的な法的枠組みがあります。もう1つは、EUに加盟する各国がアクションプランを解釈して、それぞれの国において実践されています。基本的に地域レベルでアクションプランが実施されています。理解や協力という点では、オランダ政府は政府の全職員がサーキュラーエコノミーを理解し、各自治体に導入されるツールや規制を活用できるようにすることを、まず目指しました。冒頭紹介した「Circular」というプラットフォームがそのための手段で、全体像を把握するための取り組みです。「Circular」を通じて、どんな法律が議論されているのか、その法律によってこうした変化が求められる、ということを企業や市民に伝えることを目的としています。「Circular」は当初アムステルダム市のプラットフォームでしたが、現在は独立し財団となっています。市としては、行政の持つノウハウをシェアすることで同じ失敗が繰り返されることを防ぐとともに、新たに取り組む人がノウハウを得やすくなり、参考にできるようにすることを目指してきました。<br />
市民の参加は重要ですが、オランダではサーキュラーエコノミーの責任を企業に委ねている部分がすごく大きいと思います。市民参加の視点では、市が行っている「レンタルステーション」の検討があります。毎日必要ではないものの、時として必要なものを市民が借りられるステーションで、現在調査を行っています。日曜大工などで使う道具などを集める「モノの図書館」（the library of things）というプロジェクトで、立ち上げることが発表されていて、現在実行段階にあります。他にも市民に対してのプロジェクトはあり、例えば「BUURMAN」というソーシャルコレクティブの取り組みがあります。行政の助成金を受けていて（長期的には助成金のない、自立した運営が求められる）、古い資材などを持ち込むと、他のものを作れるという取り組みです。資材が廃棄物として燃焼されてしまわないよう、地域内で再利用を促すワークショップなどが行われています。間違いなく将来性のあるプロジェクトです。市は初期段階で資金援助を行い、その後は自己資金で運営できるようなプロジェクトを探しています。こうしたエコシステムの確立を目指したプロジェクトについて、オランダ政府も積極的に支援をしています。<br />
行動変容を促すという視点では、2つの事例があります。1つは「グリーンフライデー」で、消費一辺倒の「ブラックフライデー」の反対のキャンペーンです。市役所のサーキュラーエコノミー推進チームが制定し、公式なキャンペーンを展開しています。もう1つは「Shift」というアプリで、起業家と行政が協働でリリースし、政府からも一部資金提供を受けています。Shiftの目的はユーザー自身のカーボンフットプリントを計測できることであり、さらにオランダ全土のサーキュラーエコノミーに関するプロジェクトを簡潔に表示できるようにすることです。アプリを利用すれば、市民がサーキュラーエコノミーのプロジェクトを見つけやすくなります。オランダ政府の主な戦略は、政府独自にイニシアチブをもつのではなく、他の取り組みを支援し持続させることです。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>藤崎</strong>：マテリアルパスポートについて、規格の標準化の動きはありますか。また、EU諸国との連携はどの様になっていますか<br />
<strong>回答</strong>：マテリアルパスポートの最大の問題点は、国によって評価方法が異なることです。一方でパスポートは進化している段階であり、標準化は実現に向かっています。並行してMadaster社のような建築物の資源循環に関するデータプラットフォーム「Madaster」のような取り組みもあり、日本でも大成建設がMadasterとの連携に取り組んでいます。つまり、政府による規制というアプローチと、企業による独自の運用という両方の側面があり、そこから標準化が進められています。残念ながら100%合理化されておらず、誰もが同じデータを使用しているわけではないですが、実現に向かっています。</p>
<p style="background-color:#f5f5f5;border:1px dotted #f5f5f5;padding:5px;">
<strong>高田</strong>：オランダは環境への意識が高いと思いますが、若い世代が環境に配慮した行動をとる、行動変容のきっかけは、そうした行動がクールであると根付いているのでしょうか。もしくは教育によって関心が高いのでしょうか。<br />
<strong>回答</strong>：サーキュラーエコノミーに対する意識が政府内で非常に高いとは言えないですし、都市部と地方でも違いがあり、特に地方では高いとは言えません。10代の若者は正しいことをするよりも格好よく見えることを優先してしまう傾向があり、大きな問題です。廃棄物に関して個人的には、日本の文化のほうがオランダより規律正しいと思います。ポイ捨てしないことなど、オランダだけでなくヨーロッパ基準で見ても、日本がはるかに進んでいます。日本人は「〜してはいけない」というガイドラインに従いますが、ヨーロッパではそうしたガイドラインには反抗する可能性があります。運河にゴミが流れ込む原因は2つあり、1つは入り切らないゴミ箱の横にゴミが置かれることで風邪が吹いて運河にゴミが飛ばされます。もう1つはデポジットのペットボトルを探す目的でゴミ捨て場に入り込み、ゴミをひっくり返す人がいるためです。キングス・デーなどのイベントでも大量のゴミが出てしまいます。ポイ捨てはダメだと分かっていても、ついついやってしまうということもあります。アムステルダムにおいては観光客も多く訪れるため、観光客にガイドラインを守ってもらうのも難しいです。世界中で綺麗でゴミがない国は、日本とシンガポールぐらいではないでしょうか。</p>
<div id="10">
<h4>所感</h4>
</div>
<p>横浜市ではこれまで、「G30プラン」、「3R夢プラン」が推進され、ゴミの分別、リユース、リデュース、リサイクルに取り組み、ゴミを削減してきました。現在は「ヨコハマ5.3（ごみ）計画」が策定され、特にプラスチックごみの対策を強化しています。また「サーキュラーエコノミー」も掲げられ、公民様々な取組が紹介されています。一方では「10Rs」という、より細分化された指標は用いられておらず、従来3Rの延長線上での取組や広報にとどまっています。ゴミを減らすことや、リユース・リサイクルに取り組むだけでなく、限りある資源の使い方という製品になる前の段階からのアプローチを取ることと、その重要性を理解し合うことから、横浜市もサーキュラーエコノミーに取り組む必要があると考えます。</p>
<p><a href="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/d0799a7aefe855206ff00ce8dc06e9a2.png" rel="lightbox[6559]"><img src="https://www.fujisakikotaro.jp/wp/wp-content/uploads/2026/05/d0799a7aefe855206ff00ce8dc06e9a2-1024x583.png" alt="オンライン講習" width="1024" height="583" class="alignnone size-large wp-image-6565" /></a></p>
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