本日、一つの条例が否決されました。議会の議決に関する責任を、議員自らで取ろう、という条例がです。
5月の議会において私たちみんなの党は、市会議員の議員報酬のうち期末手当を50%削減する条例を提案しました。この条例を提案した理由は、Y150の失敗に対して、意思決定を行ってきた議会・議員もその責任を果たすためです。
Y150には横浜市民の税金が100億円以上投じられました。Y150に投じられたうち82億円は、震災などの被害が出た時のために蓄えられてきた、「財政調整基金」でした。3.11東日本大震災ような被害が出た時に、市民の皆様を守るために使う税金が、Y150という市民生活に関係の無い事業に投じられ、25億円もの赤字を出して幕を閉じたのです。
事業計画を立案し予算を組んだのは前市長です。そして、その予算を承認したのは横浜市議会でした。今回みんなの党は14名が当選させていただきましたが、その内11名は新人です。11名はY150の意思決定が行われた時は議員ではありませんでしたから、直接採決に関与していません。
しかしながら、過去の市政の問題をしっかりと分析し、同じ問題を起こさないように今後の市政に活かしていくためには、現時点で議員の職責を預かっている当事者として、責任を自分たちで取る。それが議員としての当然の姿勢であると、考えました。
もちろん責任は、前市長、現市長、市の幹部職員にもあると考えています。5月の議会においても、私たちは市の責任を追及してきましたが、まったく市は責任を取ろうとしませんでした。現市長は「責任の所在は様々あって、特定の誰かが負うべきではない」と議会で答弁しています。市長が責任を取らないのであれば、まずは議会が、議員が自分達の責任を取り、政治の意思決定が無責任な状態にある横浜市を変えていこう。そのために、条例を提案しました。
しかし残念ながら、本日の本会議においてこの条例は否決されました。議会が自らの責任を取っていく。自らの意思決定の重みを改めて認識し、自浄作用を働かせる機会を失いました。
私たちみんなの党は、この議決を受け議員14名で議論を行いました。その結果、自主的に期末手当をカットし、基金として積み立てる方針としました。団長名での声明を下記に転載しています。
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本日開催された本会議において、大変残念なことに私たちみんなの党横浜市会議員団が提案していました議第3号議案「平成23年度及び24年度における横浜市市会議員に対する期末手当の額の特例に関する条例の制定」が否決されました。
これを受け会派で協議した結果、みんなの党横浜市会議員団14名は自主的に期末手当をカットし、基金として積み立てる方針としました。積み立ての期間及び金額については条例でうたった内容と同程度とします。基金の使い方等については今後の横浜市の発展に寄与するものとしたいと考えておりますが、積み立て方法も含め、法的な問題を整理した上で改めて今後の方針について明らかにしたいと思います。
みんなの党横浜市会議員団
団長 串田久子
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私たちみんなの党横浜市会議員団は、議会改革を主要な政策として掲げています。自分たちで決めたことを、自分たちで責任を取る。そんな当たり前のことができない、今の議会を変えていきたい。ほんの小さな歩みかもしれませんが、私たち14人から、その当たり前のことを実行していきます。
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行財政改革と、行政の仕事。
Comments 5
選挙戦の公約度通り、大変立派な活動、議員行動です。
しかし世の中にはプライオリティーがあり、今、
国会であろうが、市議であろうが、議会に沿った
決まりきった質問答弁で時間をついやする間に、
国難いわゆる原子力の止めどもない広がりと収束
未知の国家的運動にも、1青年として活動願うことを
心から願います。 辻野長
ありがとうございます。
放射線対策についても、これからも継続して取り組んでいきます。
ブログのご報告の下記の
<<<私たちみんなの党は、この議決を受け議員14名で議論を行いました。その結果、自主的に期末手当をカットし、基金として積み立てる方針としました。団長名での声明を下記に転載しています。>>>
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この決断は、歳費返上は寄附行為に当たるからと言う法律上の事例のみで、反対してもしょうがなく頂く(貰う)と言う国会議員のお調子者の常套句でした。そして懐に入れていますね。欺瞞だ!
身を削れ削れと行っておきながら、否決されたから恩恵に被る国政議員や痴呆議員。
一矢を報いた。
鏡となるよう、なんとか神奈川新聞や好評の、ぶれない!東京新聞に取材できないですか
やっと藤崎流が戻ってきた。(笑)
国政の議員削減、歳費カットの尖峰を行く決断で絶賛します。 辻野
返納は法律上できない。
供託しても何れ戻ってきてしまう。
だからと言って、何もしないという理由にはならない。
そう考えています。
だから、一旦、基金化するということだけでも、
大きな前進です。