箱根町に意見交換&ヒアリングに行きました。前半1時間は観光課の担当者に。後半1時間は町長に、お時間を頂きました。
少子高齢化社会における観光政策としては、箱根町も横浜市と同様に、如何に海外からの旅行客を増やすかが、重要と考えていらっしゃいました。箱根町と横浜市では観光客数では横浜市が多いものの、海外からの誘客数では、横浜市が56万人(2009)に対して箱根が79万人(2010)と、箱根町の方が多いのが現状です。そして両者、海外からの観光客数を、100万人にしようとしています。横浜市では以前より、外国人宿泊客が少ないという課題を抱えています。羽田空港で降りても、東京で買い物をして、横浜を通り抜けて、鎌倉、箱根に行ってしまうという指摘も行われてきました。その現状が、数字に出ているわけです。そういう状況下で、横浜市と箱根町とが協力できれば、相乗効果で観光客の誘致をより効果的にできるのではないか。
箱根町は3市8町での「箱根・湯河原・熱海・あしがら観光圏」の連携や、富士箱根伊豆国際観光テーマ地区という取り組みで、神奈川県主導での連携などを行ってきているそうですが、国内向けだったり、十分に機能していなかったりしているそうです。海外向けの誘致活動は、単独で行っているということで、横浜市との連携はこれまでなかったと言います。とは言え、声を掛けられたことはあると言います。では何故連携できていないかと言えば、タイミングが合わなかったため、という指摘がありました。
現地に営業に行くにしても、職員が動きます。横浜市の動ける時が、若しくは現地でイベントが開催される時が、箱根町にとっては繁忙期だと一緒に動きことができない、というわけです。そのため、これまで台湾や韓国などアジアへの誘致活動は単独で行ってきたという事でした。とはいえ、別々に単独で動くよりは、うまく連携した方がコスト面だけ見ても、メリットが大きいはずです。手間はかかりますが、相乗効果を狙って、スケジュールの調整をできるようにする必要があります。
また、海外からの誘客という意味では、MICE(※)も重要な施策です。箱根町でもホテル等と協力をして、MICE誘致を行っているものの、実績は少ないのが現状でした。そもそも大きなコンベンション施設などもないので、現実的に大型コンベンションを開催することは難しい、という指摘もありました。そして、箱根町として単独で誘致するよりも、横浜市と協力した方が良い、と。具体的には、横浜市で開催されるコンベンションの、ビフォーコンベンションやアフターコンベンションを、箱根町で開催させてほしい、という意見がありました。
横浜市も箱根町も、外国人誘客数100万人を目標にしていますが、横浜市より、箱根町の方が多いのが現状です。外国人観光客からすれば、横浜市より箱根町に行きたいというわけです。ここにチャンスがあると思います。大都市横浜の持つ日本屈指の施設や、利便性などを活かしつつ、箱根町が持つ魅力を併せてプロモーションすることで、それぞれの地域に外国人旅行者に足を運んでもらう。神奈川県下には箱根町以外にも、世界遺産登録を目指す鎌倉市をはじめ魅力のある市町村が沢山あります。観光という人の流れを呼び込むために、市町村ごとの点と点のバラバラなプロモーションではなく、人の流れを描ける線としての連携したプロモーションが必要だと考えます。
※MICEとは : Meeting(企業等の会議)、Incentive Travel(企業等の行う報奨・研修旅行)、Convention(国際機関・学会等が主催する総会・学術会議等)、EventあるいはExhibition(イベント・展示会・見本市)の頭文字のことを表す。多くの集客交流が見込まれるビジネスイベント等の総称
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