柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)と、東京大学フューチャーセンター(UTFC)の視察を行ってきました。
2005年のつくばエクスプレス開業に伴い、沿線地域は開発が行われました。柏の葉キャンパス駅周辺も同様で、開業時には駅周辺は更地でしたが、現在はららぽーとや複数のマンションが建設されています。周辺には東京大学や千葉大学があり、キャンパスシティというコンセプトも打ち出されています。
2006年にUDCKの創設者、北沢猛東京大学教授(当時。(元横浜市都市デザイン室長))が必要性を提言し、大学と地域の連携を模索していた柏の葉のまちづくりと、開発を行う三井不動産とが協力をして、2006年11月に設立されました。
UDCKでは、従来型の行政主導による縦割りのまちづくりの弊害を乗り越えるために、市民や企業、大学と専門家、そして行政とが共同で運営にあたります。UDCKはまちづくりの「場」として機能し、6名の専任スタッフが中心になりながら、様々な取組みが行われています。
まちづくりに欠かせない、携わる人を育成するために、クラブ活動を促進したり、マルシェやピノキオプロジェクトといった企画が行われたりしています。UDCKは昨年度、まちづくりの会議や講座等で994回(前年877回)利用されています(内、県内外からの視察が308回!)。
柏の葉では、「柏の葉国際キャンパスタウン構想」という取組みも行われ、毎年フォローアップも行われています。面白い内容ですが、市民の参画はほとんど無いそうで、報告会等が行われるものの、参加者があまり集まらないということでした。
東京大学フューチャーセンターは、研究開発と、社会実験と、事業化を統合した役割を担います。高齢化や低炭素化などの社会課題を解決するためには、複数の学問分野の協同が必要という視点から、UTFCは設立されています。
2013年12月末に竣工する駅前の総合研究棟には、学内研究室や共同研究機関などが入居し、社会実験のための基礎研究、事業化、人材育成が行われます。東大と協定を結んだ民間企業などが入居可能で、インキュベーション施設としての役割をもち、4〜5㎡のオフィスを借りることができ、登記も行えるようになっています。
柏市とは社会実験の協定を結んでいるため、大学の様々な研究テーマや、民間事業者との協働の実験を、市内各地で、必要な対象者に対して、行政の協力を得ながら実施することができるということでした。
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