18歳選挙権間近。主権者教育の提案が実現!

2016-01-12 15:08:53 | カテゴリ:活動報告


1月8日、「横浜市教育委員会と横浜市選挙管理委員会との主権者教育における連携・協力に関する協定書」が締結されました。教育委員会と選挙管理委員会の協力については、2年以上前から私が提案していたことであり、今回協定という形で実現をみました。政令指定都市では初めて、都道府県を含めても3番目の取り組みとなります。

今年(2016年)7月には、参議院選挙が行われます。この選挙から選挙権が18歳に引き下げられ、いわゆる「18歳選挙権」が始まります。近年は投票率の低下が課題となり、私もその解決のために様々な提案を行ってきました。その中の1つが、主権者教育(シチズンシップ教育)の充実など、学校教育における取り組みの充実です。

選挙そのものは選挙管理委員会が所管し、市立の小、中、高校の教育は教育委員会が所管しています。18歳選挙権の実現により、高校生にとっては選挙がより身近なもの、当事者として関わるものに変わります。以前から私は、小中学校での選挙啓発授業も大切だが、選挙権を得る20歳(当時)に年齢的により近い高校生を対象にした啓発に、もっと力を入れていくべきだということと、学校での主権者教育を充実されるために選挙管理委員会と教育委員会が連携を強めていく必要がある、と提案してきました。

<横浜市会議事録要約(2013年10月18日)>
藤崎 実際の投票年齢に近づいている、選挙権をより身近なものとして実感ができる高校生を対象とした啓発にも力を入れるべきではないか。
選管事務局長 学校での選挙啓発は小中学校で実施しているが、将来の有権者である児童生徒への啓発は、もとより切れ目のない取り組みが重要。高校生に対する啓発を試行的に実施し、効果的であると捉えいる。今後、その範囲拡大に向けて検討したい。
藤崎 投票率の向上にもつながる未成年者への啓発について、各学校において効率的に進めていくためには、教育委員会と選挙管理委員会とが今後ともより連携を強めていく必要があるのではないか。
副市長 投票率が全国的に低下傾向にあるという中で、将来の有権者を着実に育てるという意味からも、今後とも学校の場を活用した選挙啓発については、その重要性も高まってくる。民主主義の基盤である選挙への理解がその学習の発達段階に応じて深まっていくように、両局が連携をしながら工夫をして学校における選挙啓発に取り組んでいくことは大変意義がある。

今回の協定では、第1条に「児童・生徒の政治的教養を育み、主権者として政治参加の促進に貢献することを目的とし、連携・協力して取り組むため協定を締結する」と目的が示され、第2条にて、(1)市立小学校における参加体験型の学習、(2)市立中学校における生徒会選挙の際の選挙学習や、職場体験、副教材「あと3年」の活用、(3)市立高校における大学教員による特別授業や参加型学習の実施と副教材「私たちが拓く日本の未来」の活用、(4)市立特別支援学校における(1)〜(3)のうち各校の実情に応じた実施、(5)その他目的達成に必要と認める事項、の5項目について1条の目的を達成するために連携・協定が行われることになっています。(PDF

まずは1歩前進です。もちろん、協定を結ぶことがゴールではなく、今後どういった学習が行われていくか、身についていくかが重要です。副教材を見てみると、中学校のものは選挙の仕組みや民主主義についてが大半の内容。高校生の副教材は、半分は仕組みで、半分は民主政治の基本である話し合いに力点を置き、ワールドカフェやディベート、地域課題の発見、模擬選挙といった具体的な活動の落とし込みが試みられています。身近なことから課題について情報を集め、話し合い、意見を交わし、解決策を作り上げていく。そうした素養が身につく先に、投票行動や政治参加の変化が生まれると考えています。
副教材
写真左:中学校3年生用副教材  写真右:高校生用副教材

※参考:
横浜市会平成24年度決算第二特別委員会 選挙管理委員会審査(2013.10.18)
誰もが投票しやすい環境づくりを。選挙管理委員会審査(2015.10.16)

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