ハマ弁の方向性の検討と、中学校給食。

2019-10-03 00:00:54 | カテゴリ:活動報告


9月12日(木)横浜市会令和元年度こども青少年・教育委員会におきまして、「令和3年度以降のハマ弁の方向性の検討について」に関する報告が教育委員会からなされ、質疑を行っています。

私は横浜市でも中学校給食を実施すべきだと考え、これまでも議会で何度も実施を求めてきました。残念ながら、現時点で中学校給食実施の方向性は示されず、市民の皆様からの求める声に沿わないまま、いまだハマ弁の方向性検討でとどまっています。ハマ弁は目標とされた20%の喫食率には程遠い状況にあり、今年の8月で5.6%となっています。多くの保護者の方から、中学校給食実施を求める声が寄せられています。今回の委員会では、これまでのハマ弁の課題を指摘するとともに、公平な手法の重要性、そして中学校給食を求める声も含めた検討を求めています。

ハマ弁は事業者との5年間に渡る協定でスタートし、2020年度末でその協定期間が終了します。今回の報告は、協定終了後に向けて、ハマ弁の2021年度以降のあり方について検討をすすめるというものです。生徒、保護者等に対して実施するアンケート調査や、外部の有識者も含めた『横浜市の中学校昼食に関する懇談会』(仮称)からの意見を参考にして、今年度内に方向性を決めるとされています。

以下は、藤崎の質疑部分を文字起こししたものです。

20%の目標に足りるハマ弁の供給は可能なのか

藤崎 まず念のために数字の確認というか、一応20%程度の喫食率を想定して設定されているから、20%と言われるわけですけど、供給量が。実際に供給可能な量って何%までいけそうだという、現状のスキームだとどのくらいまでいけるってあるんですか?

鯉渕教育長 実はこの弁当を製造する業者さんはですね、当初3つだったんですね。他都市でも問題が出てですね、1社撤退せざるをえなくというか撤退していただいたというか、そういう状況にございますので、今のメンバー構成のなかで、20%を達成することも厳しい状況だというふうには考えておるんですが、いや、でもラインがあるという話も耳にしておりまして、足し合わせますとですね、20%はなんとかいけるかなと思っておりますが、鎌倉は80とかですね、そういうのは、本当に全然出来ない水準になると、50も全然無理だと思います。

目標とした20%の喫食率を達成できていないことの評価

藤崎 それであらためてなんですけど、ちょっと前の話でね、鯉渕教育長になる前の直前の岡田教育長が最後の予算に臨まれた段階で、平成30年度から値下げをするということが決まっていて、その予算の議論の中で値下げをすることで20%はいける、場合によっては30%も狙えるんじゃないかというきわめて強気な、30%そもそも供給できるのかという疑問もありましたが、まあ20%はひとつ達成できるだろうというご答弁をなさっています。そういう意味では、現時点で少なくとも単年度でいけなかっただけではなくて、もともとの5か年においても20%というのは厳しいであろうというのは今の推移というふうに受け取っていますが、その際、鯉渕教育長のご答弁ではありませんでしたが、値下げをして、20%はいけるだろうと見込んだことに対してのですね、結果的に見込んだものに達していないので、あの時の考え方とかのご評価、達せなかったことに対するご評価を教えていただければと思います。

鯉渕教育長 そういう気持ちで値下げをしたというのは私も引継ぎを受けております。しかしながら、残念ながらその後の推移はこの状況ということですが、本当にいくつもの改善をこれからもしていかなければならないのかなあという風に思っておりまして、できれば1年半のうちになんとか20%を達成したいと考えております。

大阪市や川崎市での給食の現状について

藤崎 他都市の状況報告なんかもね、懇談会の中で予定されているわけですが、大阪の例なんかもね、ご存じだと思いますが、最初選択制から始めて、利用率が、選択する人が増えず結果的に全員喫食のほうに計画変更して取り組みを進めてきてると、そろそろ体制が整うかどうかくらいのタイミングまで来ているとは思いますが、そういった部分も含めて他都市の状況報告等を行う予定と考えてよろしいですか。

鯉渕教育長 おっしゃるとおりです。川崎もああいう形で実現しているわけですし、そういったことも含めて、ただ私どもが置かれている状況というのもご説明してですね、そのうえでご検討いただきます。

全員が選択することができないハマ弁に公平性はあるのか

藤崎 ちょっと厳しい質問になってしまうかなと思いながら、伺うんですが、先ほども教育長から、教育委員会の仕事として公平性を重視しているというお話をご説明があったと思います。私は中学校給食を求めてはおりますけれども、横浜市は中学校昼食の検討を始めて、ハマ弁をリリースしていく間に、家庭弁当を基本とすると言ってきました。2年前にそれを選択制に変えていったわけですが、具体的には20%の人しか選択をできない仕組みになっている中で、選択制といっても実際は30%、40%の人が選択できないということは、本当に公平な選択肢として選択制と言えるものなのかどうかというものは、非常に重要なポイントではないかと思います。もうひとつの観点で言えば、20%の人しか選択できない中で、税金も使われているわけですから、今のハマ弁の制度というものが公平性の観点から、本当に公平な仕組みであると言えるのか、教育委員会としてどうとらえているのかお聞かせください。

鯉渕教育長 私ども20%、20%と数字としてはそういうふうに申し上げておりますが、希望する方は、すべて対応できるというのが私どもの基本的な考え方。当初アンケートで調べた結果、2割ではないかというふうに、それを見込んで20%と申し上げているだけの話で、希望される方につきましては昼食を提供してまいりたいと考えております。

藤崎 今の話は仮に喫食率が20%を超えたときに、ハマ弁としては、注文する工場や企業を、契約数を増やして、供給量が増やせるようなことを考えているととらえてよろしいでしょうか?

鯉渕教育長 一期目の時に、スタートするときに、工場とかラインを作ることについての補助について問い合わせが入っておりますが、市教委に対してですね。市教委としてはその時点でそういうことは考えないということで、お答えした経過があります。他都市の事例でも何らかの形で考え、実行している自治体があるかと思いますが、必要であればそういったことも検討対象になるのではないかと考えております。

藤崎 ちょっとお話の中で漏れてたかなというのは、税負担の考え方で、全員が選択出来るわけじゃない状況下にあるものに税負担が行われていくというのは、それが果たして公平性を担保できているのかというのにどのようにお考えかお答えいただけますでしょうか?

鯉渕教育長 本当に難しいご質問だと思いますが、そういう意味で、給食的な、ハマ弁のようなことも含めてですね、保護者から実費負担的なものはいただいていると、そういう中で子ども全体の健康づくりといううえで、昼食は大事なことですので、私どもとして力を入れていくに値する事業ではないかと考えております。

中学校給食を求める意見も含めて検討されていくのか

藤崎 なかなかかみ合わない部分が多少ありますけど、いずれにせよですね、これから検討されていく中で、懇談会も4回開かれていくということなので、他都市の状況などの報告もあるということですが、これまで議会でもですね、ハマ弁に関する様々な質疑が行われてきていますし、それは推進の立場もあれば、反対の立場、中学校給食を求める立場といろいろあるわけですが、そういった議会での議論、もしくは様々な給食を求めたわけではないけれども寄せられてきた給食に対する市民からの要望、そういったものも懇談会で扱われていくようになるのでしょうか?

鯉渕教育長 おっしゃるとおりだと思います。

藤崎 以上です。

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