カジノ・IR、新たな劇場整備、行政のデジタル化ほか。決算総合審査。

2020-10-01 20:01:35 | カテゴリ:活動報告


藤崎浩太郎

9月25日(金)、横浜市会令和2年第3回横浜市会定例会におきまして、総合審査を行いました。

1.人口問題
2.市政運営にあたっての共創の推進
3.事業評価、EBPM、人材育成
4.行政のデジタル化
5.GIGAスクール
6.中学校給食準備事業について
7.市街地再開発事業の機会を生かした市民利用施設の整備
8.IR
9.新たな劇場整備の検討について

という9項目について、答弁を求めました。

以下、質問の原稿と答弁のメモです。
(※議事録ではないので、実際の内容とは若干言い回し等が異なります。)
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1.人口問題

まず人口問題について質問してまいります。
先日公表された横浜市の「長期財政推計」では、生産年齢人口の減少や社会保障費の増加などにより、収支差は年々拡大し、人口の中位推計で進んだ場合の2065年度の予測では、2,160億円の収支不足になるということが示されました。これまで経験したことのない厳しい財政状況を迎えるわけですが、市民サービスを維持して、本市の成長や発展を実現していくためには、歳出の見直しだけではなく、歳入を安定させるため、本市の基幹税目である個人市民税を確保していくことが非常に重要になると考えます。
一方、本市も平成28年から人口の自然動態は減少に転じ、人口の確保をするには、社会増、市外からの人口獲得が重要になります。そこで、

質問1 今後の市政運営において、社会増に繋がる政策が重要と考えますが、市長の見解を伺います。
林市長 本市の持続的な成長・発展を実現するためには、生産年齢人口の確保など、都市の活力を維持していくことが重要です。先生のご指摘の通りです。
そのため、安心して住み続けられる施策として、子ども・子育て支援や介護・福祉サービスの充実、横浜経済の持続的な成長のための中小企業支援や企業誘致、魅力あるまちづくりなどの政策を総合的に進めることで、様々な方に選ばれる都市づくりに、今後も取り組んでまいります。

ありがとうございます。本当に魅力づくりって重要になってまいると思いますが、ここからしばらくですね、その人口増も含めて横浜市の魅力づくりという視点での質問をさせていただきたいと思います。

2.市政運営にあたっての共創の推進

まず、共創や公民連携の取組について伺ってまいりますが、
「令和3年度予算編成スタートにあたっての市政運営の基本的な考え方」では、市長のペーパーの中でもですね、「民間主体との協働・共創」が打ち出され、副市長や、財政局長の資料でも、民間との連携、協働などが強く打ち出されました。これまで以上に、共創の果たす役割に期待が課せられたかなというふうにも感じました。そこで、

質問2 令和元年度の共創推進室の取組状況を、政策局長に伺います。
政策局長  従来からの共創フロントの取組に加え、各地でのリビングラボの活動や成果の横展開を図るため、中間支援組織「YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス」の創設を支援しました。また、共創ラボの取組として、多様な主体により特定の社会的課題の解決に向けた対話を重ね、具体的な展開を図りました。一例として、金沢区の地元産品を使った地産地消の七味唐辛子のプロモーションや遊休農地を活用した「横浜オリーブ」の栽培など、民間や地域主導の課題解決を進めているところでございます。

ありがとうございます。いろいろ取り組みが進められてはいるんですが、期待が高い一方でですね、「基本的な考え方」で示されたように、幅広く連携や協働を進めようとすればですね、各部署の職員の皆さんですとか、しっかりと取り組みの中で共創に関する知識を得るだけでなくて、その意義を理解したうえで、コーディネートして、具体的に動けるスキルも必要になるのではないかというふうに考えます。そこで、

質問3 共創のマインドやスキルを全庁的に広げていくための工夫について、政策局長に伺います。
政策局長 経験年数や関心の度合いに応じた職員研修を継続的に実施するとともに、新たに、共創に係る月刊の庁内広報紙の発行を開始しました。また、YouTubeで「おたがいハマトーク」を配信し、コロナ禍に立ち向かう市民や事業者の方々にお話しいただくことで、職員が現場の生の声を聴けるような取組も進めています。そのほか、共創推進室の職員が区役所に出向き、地域の課題を聞いたり、意見交換を行うなど、共創のマインドやスキルを広げる取組を進めています。

ありがとうございます。今「#おたがいハマ」の話もありましたが、コロナ禍で迅速にああいった取り組みが行われたというのは、まさにこれまでの蓄積があったからこそだと思いますし、新たなコラボレーションの創出にもつながった面白い取り組みだったというふうに思っています。この「基本的な考え方」の中で、コストカット的な視点も入れられてはいるんですが、共創の取組としては、いかに新たな価値を創造できるかが問われていると思いますし、今後一層期待されてる以上はですね、急にやれと言われても人手が足りないとか、そのための予算が必要だとかいろんな課題があると思います。そこで、

質問4 今後の市政運営の方針として、共創や公民連携の取組をさらに重点的に進めていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。
林市長 コロナ禍の難局を乗り越えるためにも、全ての職員が民間の皆様との対話により、地域課題に取り組む意識を持つことが欠かせません。そのため、改めて、民間企業等や地域と連携して社会・地域課題の解決に取り組むことを、「市政運営の基本的な考え方」に位置付けました。各区局の多様な課題に対し、共創や公民連携による解決の可能性を一層意識しながら、区局横断的に取組を進めていきます。

ありがとうございます。やはりですね、人手がどれだけ足りるのかという問題もあると思いますので、これから予算編成の中で、そこらへんも十分ですね、検討して取り組んでいただきたいというふうに思います。上手くいけばやはり横浜市で生み出される成果というものが注目される土台は持ってると思いますので、そこが企業ですとか、研究機関ですとか、そういったところを新たに呼び寄せるというきっかけになるような、取り組みのチャンスとしてですね、取り組んでいただきたいというふうに期待しています。要望しておきます。

3.事業評価、EBPM、人材育成

 
次に事業評価、EBPM、人材育成についてうかがってまいりますが、またこれも、「令和3年度の基本的な考え方」の中で、「EBPMやデータ利活用の視点も活かし、優先的に予算計上」するということが示されています。EBPMについても、これまで以上に重要性が増してきたというふうに感じます。とはいえですね、本市としてEBPMの取組というのはまだ限定的で、来年度予算編成という短い期間で全庁的に取り組むには、かなり力が必要ではないかと考えます。そこで、

質問5 全庁的にEBPMやデータ活用の視点を定着させるための方策を、政策局長に伺います。
政策局長 厳しい財政状況の中で施策を進めていくためには、事業目的を意識するアウトカム志向や、事業効果を明確にするロジックモデルの活用を定着させ、事業の選択と集中を図ることが大切だと考えています。そのため、人材育成研修や、EBPMパイロット事業の実施のほか、予算編成時に事業効果等の根拠となるデータを事業計画書に記載させたり、事業評価書でも、データをもって振り返りをするなど、実務の中でデータを意識し、取り組めるようにしているところでございます。今後も引き続き、官民データ活用推進計画に基づき、様々な取組によって、EBPMやデータ活用の視点を庁内に定着させていきたいと思っております。

ちょっと通告外ですけど局長に。

質問6 どのくらいこの短期間で進められるだろうというふうに見込んでらっしゃるか教えていただけますか?
政策局長 予算が非常に厳しくなってくるとですね、やはり事業の予算を獲得するためには、自分の事業がどのくらいの効果を生み出しているのかということを、客観的に他者に対して説明しないといけなくなると思っています。その期間がどのくらいなのかというのは明言することは難しいですけれど、そういうことが今後、より進まなければ、自分の事業を続けることができなくなるという状況だというふうに考えておりますので、その期間はそう長くはないというふうに思っております。

ありがとうございます。あの短期中期で取り組み本当に充実していただきたいというふうに思っていますが、EBPM・データ利活用に関しては、予算編成段階だけでなく、事業評価・見直しを含めたPDCAサイクル全体で進めていくいただくことが必要です。

厳しい財政下で事業の継続をするにしても中止をするにしても、説得力をもって説明できるかどうかがこれから問われるでしょうし、そのためにも定量的で客観的に効果を測定していく必要があると思います。そのためには、評価可能なデータをしっかりと収集できるような取り組みにしていくことも重要ですが、そこで、

質問7 EBPMの観点から、客観的なデータにより事業評価を実施するよう見直しをしていくことが必要であると考えますが、平原副市長の見解を伺います。
平原副市長 厳しい財政状況の話が先ほどから出ておりますけれども、そういった状況の中、必要な施策を推進していくためには、事業評価を通じまして、優先順位を見極め、見直していく、それが今まで以上に大変重要だろうというふうに、改めて思っているところでございます。
特性上、困難な事業もございますけれども、ご指摘のように定量的な指標できちっと評価するということが大変重要だと思います。効果的な事業見直しにつなげていけるように、引き続き、検討、取り組んでいきたいと思います。

ありがとうございます。大変期待しているところでもあります。現在進められている新たな財務会計システムの構築においては、事業のPDCAに関する一連の作業が一つのシステムの中で完結できるよう検討が進められているというふうに伺っています。PDCAの各場面において、バラバラに管理されていたデータがシステム内で一元化されることで、EBPM・データ利活用の推進につながるものと期待していますが、そこで、

質問8 システム化を機に、事業評価の精度を高めていくべきと考えますが、総務局長の見解を伺います。
総務局長 先生ご指摘の現在検討中の新たな財務会計システムでは、これまで事業評価を行う際に手入力をしていた予算・決算等のデータがですね、自動入力される見込みでございます。その結果、評価の根拠となるデータが把握しやすくなるとともに、PDCAのつながりをより意識した評価が可能になります。事業評価の精度向上にもつながると考えております。

ありがとうございます。本当に行政の透明性を高めていく取り組みとしても非常に重要ですし、本市の持続可能性という視点からも重要な取り組みになるというふうに考えてます。さらに、データを重視した政策形成を推進する上で重要なのは、そのための知識やスキルを持った人材が充分確保されているかどうかということだと考えます。これまで職員を対象として、様々なデータ活用に関する研修が実施されたと聞いていますが、

質問9 データ活用に関する人材育成の状況について、政策局長に伺います。
政策局長 人材育成につきましては、職員の知識やスキルに合わせて、幅広い層を対象に進めているところでございます。令和元年度におきましては、データ活用に対する意識を醸成するセミナーやEBPM研修等に延べ190名が参加しております。また、横浜市立大学にデータサイエンス学部がございますので、その連携によりまして、文部科学省の事業として実施した「自治体向けデータエキスパート育成コース」の内容を、職員53名が受講しているという状況でございます。

ありがとうございました。あの以前に私も人材育成について強く要望したこともありましたので、これからもしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。本市ではこれまでも、官民データ活用推進計画に基づいて、行政としてデータ活用を推進してきましたし、共創、オープンイノベーション、という視点からも企業や大学等との連携も推進されてきました。横浜市大のデータサイエンス学部や研究科の人気が出ているというのは、データ活用人材が社会的にも非常に必要とされていることの現れですし、横浜を舞台に活躍する人材を輩出していくその入口にもなっているというふうに考えています。これまでの蓄積の延長線上で、本市がデジタル化に向けた取組を推進することは、国内外に対してですね、大きな影響を出せるのではないかというふうにも考えています。

今後、国全体でも社会全体でも、デジタル化が進んでいくと考えられますが、本市の価値を向上させられるようにですね、他都市よりも率先してデジタル化、ICTの活用に取組んでいく必要があると考えます。そこで、

質問10 民間企業等との協働やオープンイノベーションの推進などを視野に、デジタル技術の活用を進めるべきと考えますが、市長の見解を伺います。
林市長 横浜市では、路線バスの自動運転等の実証実験や、大学や民間企業との協定に基づき、データを活用した地域課題解決のための取組を進めるなど、デジタル技術の活用に取り組んでいます。これらのオープンイノベーションの取組を進めることで、地域課題の解決や新たなビジネス機会の創出につなげてまいります。

ありがとうございます。とにかくですね、積極的に取り組んでいただきたいというところがありますが。

4.行政のデジタル化

続いて行政のデジタル化について伺ってまいります。民間企業と連携していくとかいろいろありますけれども、横浜市がどんな都市なのかというブランディングもこれから非常に重要な時代だと思います。そうした中で、国のデジタル庁の動きも出てきましたが、いかにこの横浜市がデジタル化できるかというのは重要な視点ではないかと考えます。

コロナ禍で社会全体でシフトしたのがオンライン化で、その中でもweb会議の利用が進んできました。3密回避だけではなくてですね、移動コスト削減等の効果もあるというふうに考えますが、本市ではまだ実施環境に課題もあるように伺っています。そこで、

質問11 市民や事業者の皆様とのWEB会議の環境整備について現状を総務局長に伺います。
総務局長 本市のネットワークでございますが、国の指針に従いましてインターネットから分離してセキュリティを強化しておりまして、外部と直接に通信できる必要があるWEB会議システムは自席の端末では今、利用はできません。そのため、別途、総務局で専用端末を準備するとともに、課ごとに端末や回線を調達するなど、業務実態に応じて実施をしております。今後は、自席端末でWEB会議を実施できるよう、ネットワーク環境等の整備も検討してまいりたいと思います。

よろしくお願いします。あの本当市民の方からもですね、このコロナ化でわざわざ行かなきゃいけなかったということで、クレームめいた事もよく言われましたけれども、職員の皆さんにとっても、移動コストが減って仕事がしやすくなるのではないかと思いますので、速やかにご対応いただければというふうに思います。

行政のオンライン化と言えば、やはり行政手続きのオンライン化が大きな課題かと思います。行政の手続きは、市役所や区役所の窓口まで行かなければならないものがまだまだ多いわけですが、

質問12 行政手続のオンライン化に向けた取組状況を、総務局長に伺います。
総務局長 令和元年12月に国から提示をされました「デジタル・ガバメント実行計画」で、地方公共団体が優先的にオンライン化を推進すべき手続が示されております。現在、この中で本市に該当する47手続をはじめ、行政手続全般の現状調査を実施しているところでございます。

ありがとうございます。政令市でいうと千葉市なんかがオンライン化にかなり率先して取り組まれて、まあ注目もされ、今回のデジタル庁という動きの中でテレビ等でも取り上げられる機会が出てきてますが、やはりそういったイメージっていうのがつけられるかどうかっていうのもすごくいいポイントになるかというふうに思います。

オンライン申請に関しては、どうしても出来ないものっていうのも存在するとは思いますが、一方では機械を使えないからなかなかそのオンライン申請ができないという市民がいらっしゃるのもわかります。でもまた一方ではオンライン対応のほうが便利だという方もいらっしゃるわけですから、全ての手続きをオンラインが選択できるという状況を作っていくというのは、これからの本市の都市ブランドの向上という意味でも重要ではないかと考えます。そこで、

質問13 行政手続きの完全オンライン化を進めていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。
林市長 先生も当然、ご存じだと思いますけれど、行政手続の中には、直接お会いしての対応が求められるものもある訳です。業務の特性と効果を見極めながら進めていく必要があります。国では、年内に「デジタル・ガバメント実行計画」を見直す予定であることや、デジタル庁をはじめとする国の動向を踏まえまして、優先順位を付けるなど、計画的に進めてまいります。

ありがとうございます。本当に率先して動いたところに利が生まれてくるのがこの業界だと思いますので、そのへんをぜひですね、市長にはご検討いただきながら取り組んでいただきたいと思います。

このデジタルトランスフォーメーションの推進という形で見ればですね、東京都でもいろんな取り組みが行われてたりしますが、やはりあのその東京の資料なんかも拝見すると、人材確保が課題とされています。国でデジタル庁の設立の動きの中でも、民間企業へ人材の協力移転も出てますが、やはりこのICT部門の職員数の確保だとか、各区局にその技術やノウハウがちゃんとしみだしていくような人材の配置ですとか、そういったのが重要だと思います。職員の確保、育成、配置がこれから課題だと思いますが、

質問14 現在のICT部門に所属する職員数と、全体に対しての比率、今後の育成についてどのように取り組んでいくかを伺います。
総務局長 本市でICTに特化をした専門部署に所属をする職員数は54名で、全体の職員数における比率は0.34パーセントでございます。基礎的なICT知識は全ての職員に求められるものとして、人材育成ビジョンにも位置付けており、情報セキュリティ対策を含め全体のレベルアップを図っております。加えて、高度な専門人材の育成を目的に、大学院への派遣研修なども引き続き実施し、幅広い人材育成をしてまいります。

ありがとうございます。これまでも部署の設立の要望なんかも出されていると思いますが、しっかりと、どうしても人に依存せざるえない部分が最初あると思いますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。

5.GIGAスクール

次に、GIGAスクールについてうかがってまいります。

人口減少の課題を抱える中で、子育て施策を徹底的に充実させることで、人口増加につなげてきた都市の事例もこれまで紹介されてきてますが、本市もGIGAスクールを契機にですね、全国でもっとも教育環境の充実した都市と言われるよう、評価されるようなですね、スタートをきれるかどうかが重要ではないかと考えます。充実した教育環境を示すには、タブレット関係ですね、どんなソフト、どんなアプリを使っているかというのもすぐわかりますので、こういった視点からすると、個別最適な学びに資するAI搭載型のドリルの導入なども検討していただきたいというふうに思います。

そして何よりですね、学力の状況が優れているかどうかというのも重要です。教育分野でもデータ活用・分析を進めていただきたいと思いますが、本市では学力・学習状況調査を実施しており、当調査の改訂を今行っているというふうにも伺っています。GIGAスクールでは一人ひとりの学びを大切にしており、その状況を測定できる調査でなければ意味がないのでないかと考えます。そこで、

質問15 横浜市学力・学習状況調査の改訂の方向を、教育長に伺います。
教育長 これまでの横浜市学力・学習状況調査は、学校や学年の学力の全体的な傾向を捉えるとともに、個々の児童生徒の正答率を横浜市平均と比較して、単年度の学力の状況を把握するものとなっています。現在、新学習指導要領を踏まえ、個々の児童生徒の学力の伸びについて年度を追って捉えることができるよう、調査の改訂を進めています。本調査に向けた予備調査を、令和3年4月に実施する予定です。

ありがとうございます。やはり児童・生徒の伸びがね、しっかりと経年で把握されるようになるというのが重要だと思いますので、出来るだけ早めにね、実施し出来ていただければありがたいなというふうに思います。

横浜市では、小学校高学年で教員を教科分担して指導する取組を、市大のデータサイエンス学部と連携して、一部の学校を対象に調査研究を行っています。そこで、

質問16 小学校高学年の一部教科分担制に関する、市大との検証結果を教育長に伺います。
教育長 本市では推進校を設けまして、学級を持たない学年主任を置いた上で、一部教科分担制を小学校の高学年で実施しています。その効果を把握するために、横浜市立大学の協力を頂いて、推進校の教員に調査を実施しました。その結果、「担任以外の同学年の児童と関われている」「教材研究の効率がよい」等、複数の目で児童と関わることや教職員の負担軽減につながる効果を捉えることができました。今後、保護者や児童への調査も実施し、検証を深め、更に推進校を拡大していきたいと考えております。

ありがとうございます。児童側の教育環境についてはなかなか把握はしづらいということも伺っていますが、この教科分担制によって教員の働き方については、非常に効果が出ているというふうに今お答えもいただきました。今回のGIGAスクールの推進においては、児童・生徒の学力だけでなくて、教職員の働く環境の改善も2つが両輪ではないかというふうに考えています。すでに今学校ではですね、教員の方が心身の不調で休職した場合に、臨時的任用職員が手配できずに、管理職の方が教壇に立たなくてはならないという課題も言われています。そこでですね、

質問17 心身の不調などで必要となった代替教員の配置状況及び改善に向けた取組を、教育長に伺います。
教育長 心身の不調による休職や産育休、欠員の代替として登録者の中から臨時的任用職員を任用していますが、年度途中では別の仕事をされている登録者も多いため、代替教員の配置が難しく、8月末時点での必要数1,530人のうち、21人が未配置となっています。ホームページやSNS、採用試験等において積極的な登録PRを行うとともに、休日の講師登録の実施、教員OB等への声掛けなど、人材確保を全力で行っております。

ありがとうございます。背景にはですね、やはりあの多忙化という課題もあるというふうに考えます。教員の多忙化の課題の中では、時間外勤務が月80時間を超える教職員の方を0にしようとされていますが、昨年度(4~2月)の平均値は12.6%と到達には非常に遠いかなというふうに感じます。

ICT活用が進めばですね、教材の共通化ですとか、開発の一本化等も進みますし、教職員が児童・生徒と向き合う時間を増やしていくことにもつながります。教職員の働く時間を短くしていくことにもつながるというふうに考えますから、今後はそうしたロードマップも必要ではないかというふうに考えます。

全国一斉でこのGIGAスクールが始まりますので、他都市よりしっかりと先んじる内容で取り組んでいくことで、児童・生徒の学ぶ環境が優れている、そして教職員の働きやすい環境があるというそういう横浜市を発信できるのではないかと思いますし、子育て世代に選ばれ、教職員の採用試験を横浜で受けたいなというふうに、選ばれる魅力ある都市に変えていけるのではないかというふうに思います。そこで、

質問18 GIGAスクールの推進によって、横浜市が子育て・教育の観点から選ばれる都市になるよう1歩目を大きく踏み出していただきたいと思いますが、市長の見解を伺います。
林市長 現在、市立学校における端末や高速ネットワーク回線の整備等を、スピード感を持って進めております。これにより、令和3年度から、学校におけるICT環境は飛躍的に向上します。この環境と、「本市がこれまで培ってきた教育実践」を適切に組み合わせるとともに、民間企業や大学等からも知見を頂きながら、「Society5.0」時代を見据えた教育環境の充実を図って、魅力ある都市づくりを進めてまいります。

ありがとうございました。

6.中学校給食準備事業について

教育環境でいうとですね、中学校給食の課題、これまでも何度も取り上げてまいりました。一歩前進するなとは思っておりますが、一方でまだまだ課題もあるというふうに思います。

先日はやはりあの全員喫食を求める声がたくさんある中でですね、我が会派の荻原議員から、「全員喫食に向けた取組」を市長に伺わせていただいて、「昨年のアンケートの評価や『自ら選択する力を身に付ける』という食育の観点からも全員喫食ではなく、選択制は継続すべき」というご答弁を市長からいただきました。

ハマ弁が始まって5年目となりまして、「自ら選択する力」がどれだけ養われているのかというのが興味深いなというふうに伺いました。自ら、家庭弁当にするか、ハマ弁や業者弁当にするか、選んでいる生徒が何人いて、選択を行っていない生徒と比べて、どの程度選択する力に有意な差が出ているのかそこが伺いたいと思います。そこで、

質問19 選択制の中学校給食が『食を選択する力』を身に付けることについて、データに基づく根拠があるかを教育長に伺います。
教育長 中学校では、主に家庭科をはじめとする教科等を通じまして食生活について学んでいます。生徒が学んだことを日常生活の中で生かしていくためには、日々の食事の中で、食について考えたり、それに基づいて行動する場面を増やしていくことが重要です。先生ご指摘のような食の選択に関するデータは現在のところ取っておりませんが、選択制の中学校給食を実施することは、「食を選択する力」を身に付ける上で貴重な「実践の場」になるのではないかと考えております。

ありがとうございます。まあデータがないということで、やはりその選択肢が色々あるのもたしかに重要かもしれませんが、今回はハマ弁の、選択制の中学校給食の導入の理由ですね、なぜ選択制かを問われた部分でのご答弁を市長がされたわけですから、やはりそのデータに基づかないご答弁というのは、大きな問題があるかというふうに思いますので、やはり全員喫食を求める市民の声にもしっかりと真摯に向き合ってですね、ご答弁を今後期待したいというふうに思います。

7.市街地再開発事業の機会を生かした市民利用施設の整備

次に市街地再開発事業の機会を生かした市民利用施設の整備について伺ってまいります。
「公共施設の再編整備の方針」の中でですね、人口減少とか財源不足ということで、集約を図っていくということが示されてきました。一方では集約化されればですね、複合化されれば、アクセス性が悪化するなど、「住みづらい」都市になってしまうんじゃないかということも危惧しています。
本市の市街地再開発事業による駅前、駅周辺の整備・改善にこれまでも取り組んでこられましたが、そこで

質問20 市街地再開発事業による市民利用施設の最近の整備状況を都市整備局長に伺います。
都市整備局長 主なものといたしまして、近年事業が完了した戸塚駅西口第一地区では、区役所に併設した区民文化センターを整備したほか、長津田駅北口地区では区民文化センターと保育園、さらに二俣川駅南口地区では地域ケアプラザと保育園を整備いたしました。
また、事業中の新綱島駅前地区と瀬谷駅南口第一地区においても、区民文化センターの整備を進めております。

ありがとうございました。市民利用施設の整備の課題の1つとしてですね、感じているのは、1区1館などの配置基準に課題があるかというふうに考えています。まだ充足していないものもありますので、そちらはしっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、一方では人口規模や、世代構成など地域特性が十分に考慮されていない部分もあると思います。そういった視点から見直しが必要ではないかというふうに考えます。

最近やはり駅中心に開発が行われて、ライフスタイルもですね、駅を中心にした郊外住宅地が多い中で、駅に何があるか、駅周辺に何があるかというのは、「住みたい」、「訪れたい街」としての魅力づくりに資すると思います。戦略的に取り組んでいただきたいですし、周辺の地価の向上とかそういったことも視野に入れながら取り組んでいただく必要があるかなと思います。他都市では実際に図書館の整備で、周辺の地価の向上が見られたですとか、大和市のシリウスなんかでいうと、年間300万人もの来館者があるという施設も出来ています。そこで、

質問21 市街地再開発事業の実施に当たっては、積極的に市民利用施設の整備に取り組むべきと考えますが、平原副市長の見解を伺います。
平原副市長 公共的な施設の整備に当たっては、市内における配置のバランスや地域のニーズなどの状況も気にしながら、作っているところでございます。そういう中で、市街地再開発事業は、利便性の高い駅前に市民利用施設を整備できる絶好のチャンスということも合わせて言えると思います。地域の特性に合わせた施設の導入を図ることで、まちの一層の魅力向上に積極的に取り組んでいきたいと考えております。

ありがとうございます。

質問22 一区一館などの方針の見直しとかはいかがですかね?平原副市長。
平原副市長 区民文化センターなどは1区1館で配置をしており、まだ、整備が終わっていないところもございます。まずは基本的な整備を行った後に、今後、どのように展開するか改めて検討させていただきたいと思います。

整備終わってるものもありますので、そこらへんは、終わってるものは見直しについてもすすめていただきたいというふうに要望しておきます。

8.IR

次にIRについて伺います。
昨年8月22日にIR誘致を市長が表明されてからですね、広報費も補正で3千万円が計上されてきました。

質問23 IR誘致表明後に、どのような広報を行ったかを、都市整備局長に伺います。
都市整備局長 IR誘致表明後、本市の現状や本市が目指すIRの姿、懸念事項対策等についてお伝えするために、市民説明会の開催や、広報よこはま特別号の発行を行いました。また、より分かりやすく情報をお届けするため、海外にあるIRの紹介なども含む広報動画を作成し、横浜市のホームページ等でご覧いただけるようにするなど、様々な媒体を使って広報を行いました。

ありがとうございます。神奈川新聞の世論調査でですね、昨年の9月の調査が63.85%の方がIR反対、今年の6月では66.4%の方が反対。前回から2.5ポイント上昇しています。まあこの間、予算も時間も使って広報もされてきたわけですが、

質問24 この間、反対が増えたことに対して、市長がどのように受け止めているかを見解を伺います。
林市長  IRは日本にはない施設であって、世論調査や新聞記事などでも、カジノだけが強調されて、他の施設には触れないものが多いと、そういった傾向にあると私は感じています。今後、実施方針の公表や区域整備計画案の作成など、事業の進捗に合わせて、施設の構成や、依存症などの懸念事項への対策等が具体的になってまいります。そのような情報を、丁寧に市民の皆様に発信していきます。

質問25 市長にちょっと通告外ですけど、まあ説明が足りないということなのかもしれませんが、これからどんどん情報が増えて、広報がもっと増やせて、情報がもっと出せた時に、それは反対が減っていくというふうに見ていらっしゃるのか、それとも反対が減るかどうかあまり考慮されてないのか、そのへんの見解を伺います。
林市長 市民説明会をやらせていただいたときに、皆様のたくさんのご意見も頂戴したんですけれども、やっぱり「IRがどういうものか分からない」というご意見がすごく多かったように思います。ですから、そういう意味では日本にはそういう施設もございませんし、これをしっかりとまずお届けしていくべきだと。それと、やっぱり非常に難しいのですが、基礎自治体の広報というのは、ある程度費用の問題もあると思いますけれど、非常に行き届かないものではないのかなと。テレビなんかで地上波なんかで放映されますと、非常にインパクトがあるんですけど、今までのそういったのはIR全体がどういうものかという報道は割とされないという感じがいたします。そんなふうに来てしまったということがあるかもしれません。それは私自身の責任かもしれませんけど。

質問26 すみません。今伺ったのはですね、反対が減るとみているのか、それともこれから反対が増えた時どうするのか、それとも反対が減ろうが増えようがあまり関係ないというふうにお考えなのか、そのへんを伺います。
林市長 私は、まずIRがどういうものかということをご理解いただきたいという意味で、説明をさせていただきたい。特に「IRがどういうものか分からない」というご意見が多かったので、先生は「どちらか」というご質問ですけれど、今の段階ではともかくIRがこういうものだということをご理解いただきたいです。それが当然ながら、「そうか、カジノだけではないんだね」という、全体的にもっともっと生活に楽しいものであるとか、家族にとってもワクワクして、エンターテイメントもあるし、芸術的なものも入るし、横浜にたくさんのお客様が全国からもお越しいただくということは、横浜のそういう観光にも影響して合致するものだなということを理解いただければ、必然的に、賛成というか、そういうお気持ちに傾く方もいらっしゃるのではないかというふうに思います。

ありがとうございました。まだ足りないまだ足りないと言っても、いつか国に申請をしなくちゃいけないタイミングがくるわけですね。早ければ1月、まあさっきもスケジュールの話出てましたけど、まあいつになるかわかりませんが。まあそうした中で、必ずどこかで判断しなくちゃいけないわけですけど、本来であれば今このあたりである程度、見通しを立てていく時期だったわけですよね。1月以降の提出というのがそのまま生きてきていたとすれば、そのまま順調にいっていたとすればですね。そう考えると今66%以上の方が反対をしているというのは、この山下ふ頭という本当に横浜のシンボルのような象徴的な場所で、玄関口のような場所でもあるわけですね。そこに横浜市民が66%も反対をしていると、この状況で本当に整備をしていいのかっていうのは、私は甚だ疑問だなというふうに思っております。これだけ反対意見があるなかでですね、

質問27 山下ふ頭にIRを整備すべきでないと考えますが、市長の見解を伺います。
林市長 単純に横浜市民の方全体が反対だというようには、私は考えていないです。ただ本質的に、IRがどういうものかということを理解していただけないという事実、それから、どうしてもカジノというものが非常にクローズアップされておりますし、治安的な問題であるとか、依存症ということが、すごくご不安になっているということが強いのだと思いますから、まだ国の歩調と合わせなければどうしてもやっていけないことでございますけれども、今、縷々、副市長からご答弁していただきましたけれども、まだはっきり分からないですよね。国の方が基本方針も出していらっしゃらない。ですから、私どもの整備方針も出せない状況の中で、今立ち止まっているような状況です。
いずれにせよ、このコロナの終息がまだまだ見えない中において、早期にこれを進めることはやっぱりできないだろうと思いますから、時間がまだあるのではないかと。そういう中で、もっともっと市民の皆様にお伝えしたいし、お話し合いをしていきたい。また違った形で、丁寧な市民説明会も、IRチームがこれからやっていくと思います。その中でご理解も賜っていけるのではないかというふうに思っております。
それから、山下ふ頭でやるべきではないというお話でございますが、やはり、これは私の考えでございますが、IRをやりたい、統合型リゾートをこの場所でやりたいというオファーを頂くこと自体が大変素晴らしいことではあるかと思います。
例えばどんなにIRをやって欲しいと思っても、ここは投資効果が無いとか、ロケーション的に魅力が無いというと、手を挙げる事業者さんが恐らくいらっしゃらないと思うし、今までの例だとしたら、やっぱり大変人気だった都市がいくつかある訳でございまして、その中の一つとして横浜も選ばれているし、東京都も、分かりませんけれども、私も色んな情報収集をしておりますけれども、できれば東京都もやりたい意向があるのではないかと、経済界の方もそういうお気持ちを持っているんじゃないかという情報もかなり伝わってまいります。
ということは、もう本当に東京一極集中と言われていますけれども、やっぱり観光客のインバウンドであっても、今ちょっと難しくなりましたけど、ともかく船で横浜に来ても、結局東京に行かれてしまうという事実が今までありました。それだけ、やっぱり東京では何もかもが揃っていると。
だから、発信力も強かったかもしれませんけど、海外の方が非常に東京都をやっぱり一番の都市だと捉えていらっしゃる。だから、横浜が隣にあって、今一歩、外国の方に来ていただけない。あまり街中で、外国人観光客の方が、通常、今まで外国人観光客の方が街中をあまり歩いている風景がなくて、ラグビーの時は大変一挙にいらっしゃいましたけれどもね。そういう事実は、私はあると思います。
だから観光消費額が2兆円を超えるような大阪に比べまして、やはり横浜市は3,700億円程度しか行かないということがある。だからそういう魅力で、いつまでも本当に観光の魅力的な場所として、日帰りじゃない宿泊として横浜においでいただくという、そういった観光資源を生かしきれてないものもあると思っておりまして、その中で、絶対的な差をつけられる魅力的な場所というのが山下ふ頭であるというふうに思います。
だからそれは本当にプロの人達、今までIRをやってきた人とか、これからやろうとする、それはその道のプロだと思います、投資してくださる方は。そういう方達から見ても、山下ふ頭が最適だと思われると思います。
我々もウォーターフロントの開発をしていきたい、しかしそれは大変な費用が掛かってくるという、今までも財政難の話をしてきましたけど、今回は民間の方がそこについては全てをお出しいただく、ただもちろんそのためのインフラ、周辺とか交通とかそういうものは、当然市としてやっていかなくちゃいけないけれども、それは都市計画をやっていく上で、開発を進めていく上では、付いてくるものでございます。
だからその辺もあって、私は山下ふ頭が良いと思いますし、また先生がご心配なのは、これだけ横浜を象徴するような最高の場所だっていうところにどうなんだというご意見は、逆にIRが理解されていない中でのご心配だと思いますから、私としては丁寧にまたご説明をして、そこにIRができることによって本当に横浜が更に観光的にステップアップしていくという姿を見ていただければ、すごく嬉しいことだと思います。そんな気持ちでございます。

ありがとうございます。あらためてですね、要望だけですけど、IR整備、我々も市民の皆さん多くの方から、反対の意見をいただいています。これだけ多くの市民が反対しているものを、わざわざ今進める必要はないと思いますので、あらためて、IR整備の誘致撤回を求めておきます。

9.新たな劇場整備の検討について

次に新たな劇場整備の検討について伺います。
まずですね、先日480億円、建設等にかかることが示されましたが、収支計画としては全体として収支を賄えるようにするいう考え方が示されてきました。まず、

質問28 オペラ・バレエ等の公演鑑賞事業では、収支が賄えるとする根拠を、平原副市長に伺います。
平原副市長 検討に当たりまして、多くの劇場あるいは実演団体へのヒアリングをやっているんですけど、横浜の恵まれた立地条件からは、トップレベルのバレエ・オペラを日常的に上演すれば、十分に集客を見込めると言われています。また、現在も東京圏では、本格的なバレエ・オペラなどは、実演団体が主体となって、収支を賄いながら公演を行っています。こうしたことから、年間運営費算定に当たっては、鑑賞事業全体としては、収支が確保されることを前提に今回お示しをさせていただきましたが、引き続き、きちっと見極めていく必要があると考えております。

ありがとうございます。あまりやっぱり数値がですね、そのへん出てきてないというのが大きな課題かとも思います。リスクが生じる可能性含めてですね、今回本当にコロナのような大きなリスクも生じましたし、市庁舎とかでもしっかりと収支シミュレーションとか出されてきましたが、そういった数字、委員会でも出てますけれども、本当にお客様がどれだけ見込めるのか、ニーズがどれだけあるのかといったこともちゃんと調査していなくて、見通しが甘い状況になると、市税等の公費支出というのが将来必要になってしまう、より一層の支出が必要になって、結局その支出のツケというのが市民に負わされてしまうということを懸念しています。そこで、

質問29 事業化判断の前に、リスク分析を示して行く必要があると考えますが、いつ示されていくかを、平原副市長に伺います。
平原副市長 リスク分析の重要性をご指摘いただきましたけれども、そこは、私どもも全く同じだという風に考えています。不採算、赤字になることを前提にした運営なんかもちろんできない訳ですから、そこはきちっと分析する必要があると思っています。それは、運営主体あるいは、どういう演目でどう運営していくかというのがもう少し見えてこないと、はっきりした分析ができないのかなというふうに思っております。現段階は、運営におけるリスクの把握、それからリスクが生じないための方策を検討しておりまして、引き続き、検討委員会の指導も頂きながら、きちっと見極めてまいります。

ありがとうございました。来年度の収支不足970億円ですとか、先程も長期推計でですね、2600億円程度ですね、費用・収支が不足していくと、本当に大きな数字が見えてきた中で、検討委員会でも様々議論されていますが、まだ市民のコンセンサスが得られているというような状況まで至ってないように考えます。また9月18日の定例の記者会見で市長は、劇場整備等の予算減額の可能性も言及されて、我が会派も16日に予算要望出して、一旦立ち止まることを含めて要望させていただいています。事業の性質的に急いで進めるものでもありませんので、やはり今回一旦立ち止まってですね、数年かけて検討すべきではないかと考えます。

質問30 事業化判断に向けては、慎重に検討すべきと考えますが、市長見解を伺います。
林市長 本当に、ものすごい早急に進めていくということではございません。有識者委員会を相当立ち上げて、時間的にも揉んでおりますのでね。ただ、私どもがこれを考えて、進めていこうと実際動き出した時は、コロナのこういう状況になるということを想定しておりませんでした。当然こういうことになれば、速度も緩やかになると思います。
しかし、私は横浜の将来にとって、本当に、この新たな劇場の建設は大切なものだと思います。これを全く断念してしまうということはしないということですね。
ただ、時期的に当然、ずれ込んでいくと思いますし、慎重には慎重を期して、今ちょっと赤字は全く許せないとお話しましたけれども、構造的に全く日本と違う訳ですね。芸術文化に出す支援って全く違いますから。
例えばアメリカっていうのはもう本当に、財界や富豪がどんどんお金を出して、だから国はもうほとんど出さないです。ヨーロッパっていうのは、ほとんど国とか都市だとかが、公共でほとんどやっていた。日本っていうのは、全部民間に任せてしまって、ほんのちょっとの事業費をお出しするっていう。年間恐らく210億くらいしか、日本全国でこういった事業に対して補助していないというのが文化庁の状況だと思います。
その辺も全然比べられないところもあるのだけど、そうしますと、これからコロナ禍においてですね、本当にいいのかと。英語教育をみんなで一生懸命やりましょう、もちろんデジタル化で皆さんそういうことも、子どもたちもできるけれども、自分の国の歴史だとか、文化や芸術をちょっと説明して、語ってと言ったときに何も答えられない子どもたちっていうふうになってしまうんじゃないかと私は心配している訳でございます。
伝統芸能をはじめ、こういった種のものに対して、やっぱりもうちょっと子どもの頃から育てたいということもあって、文化事業をいくつも、ダンスだとか、音祭りだとか、従来のトリエンナーレだとか、3つを回してきましたけれど、その核となる劇場も何もないという状態です。何もないという言い方はすみません。
そんなことも含めて、皆様と、またご相談しながら、慎重に、慎重に進めてまいります。

ありがとうございました。

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